不登校のお子さんの数が増え続けています。
小学校低学年くらいまでのお子さんは、親から離れることの不安が根底にある主な理由であると考えられています。全員がそうだという訳ではもちろんありませんが、「分離不安」ということが多かれ少なかれ、不登校の背景として考えられます。
小学校中学年以降になると、友達関係、家族関係、学習能力や思春期心性など、様々な理由が絡み合い、複雑になっていきます。
中学生が不登校になる理由
傷つくことが怖い
本音が言えず、友達に合わせたり、本当は限界なのに平然さを装って頑張ったり…いい子タイプで、周囲に気を遣う頑張りやのお子さんが、急に登校できなくなることがあります。失敗を恐れ、不安が高まることが理由だと考えられます。
周囲についていけない
小学校までは担任の先生に守られて何とかやってきたお子さんが、勉強面でも運動面でも友達関係でも、周囲の成長に圧倒され、少しずつ休みがちになる、ということがあります。自分が出せないままで過ごすことがもう耐えられない、ということが理由だと考えられます。
自立の迷い・葛藤
親や先生に言われた通りにすることが本当に幸せにつながるのか、といったことを考え始め、特に何もきっかけがないまま、立ち止まるタイプのお子さんがいます。不登校という形で自立への迷い、葛藤を反抗的な態度で示すことが根底にある理由だと考えられます。
心の病気
不安や恐怖を押し殺し、我慢し続けた結果、うつや不安障害といった心の病気を引き起こしている場合もあります。
発達障害を抱え、対人関係や社会性の問題の二次障害として、心の問題につながることもあります。
思春期の不登校のお子さんへのかかわり方
では中学生のお子さんに対し、どのようにかかわっていけばいいのでしょう。
甘えを受け止めること
中学生になっても、これから自分はどうなってしまうのだろうという不安がある分、急に親に甘えることがあります。
また素直に甘えられず、家庭内暴力という形で現れることもあります。
背景にある気持ちを考え、突き放すのではなく、受け入れられる形で受け止めていくことが大事になります。
お子さんを信じること
家でのんびりゲームをし、昼夜逆転の生活をしている我が子を見ると、つい甘えや怠けではないかとイライラしてしまいます。一見、怠惰な生活に見えますが、お子さんの心の中は、前述したように大変な状態です。
「みんな、がんばっているのに」と言いたくなりますが、何気ない言葉が、お子さんにとっては「やっぱり分かってもらえない」と深い傷になったり、親への不信感になったりします。
お子さんとのコミュニケーションで大事なことは、とにかく「あなたならきっと大丈夫」とお子さんを信じていることです。家庭が安心できる場であれば、主体性が育ち、自主的に動き始めます。
体力をつけなきゃ、走りに行ってみよう、映画を見に行きたい、ボクシングをやってみたい、などと言い出し、最後に「そろそろ学校に行かなきゃ」ということを言い出すことが多いです。
生活リズムについて話し合う
登校や進路についてはタイミングを見て話していくことが大事ですが、生活面については家庭のルールを伝えていくといいと思います。
ただ、日中は、お子さんにとっては登校できない負い目があり、辛い時間でもあります。
「みんなは学校に行っているんだから!」というような言い方では、お子さんとの距離は遠くなっていきます。
進路について情報収集をすること
不登校のお子さんの進路について、選択肢は広がってきました。サポート校、通信制、単位制といった高校もあります。
親が暗い顔をして、生きていくのは大変だという姿を、四六時中、見せていたら、お子さんは生きる希望が持てなくなります。
お子さんが動き出すタイミングで選択肢を示せるよう、準備をしておきましょう。結構、選択肢があるのだと分かると安心感が持てます。
おわりに
お子さんによって、不登校の背景は様々ですし、お子さんの性格も千差万別です。そのため、絶対にこれが正しい、という方法はありません。
親子で向き合っていると、複雑に絡み合っている理由が見えにくくなります。
家庭だけで何とかしようとしないで、信頼できる相談相手、協力してくれる人を見つけることが大事です。
親子共に、信頼できる相談相手が見つかると大分、楽になります。
まずご家族が相談を始めてみませんか。
相談に行った日に、親がいい顔で帰ってくれば、お子さん本人も、相談に行ってみようかなという気持ちになります。
ドンと構え、まずは勇気を持って外に出ていきましょう。
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不登校のお子さんの教え方についてよくあるご質問
不登校のお子さんの教え方でよくお問い合わせいただくご質問をまとめました。ぜひ参考にしてください。 その他、疑問や質問がありましたらお気軽にお問い合わせください。
学校という場がどんなに理不尽な場であっても、皆は行けているのに自分が行けないという負い目があり、益々葛藤が深くなります。