近代オリンピック

柳澤です。
古代オリンピックについて調べてみたところ、とてもとても長い年月をかけて変化していったことが分かりました。そうすると近代オリンピックについてもどのように変化して現在に至るのかが気になりますよね?
そこで、今回は1896年に行われた近代オリンピック第1回大会から2020年に東京で開催予定の第32回大会までの遍歴を追ってみたいと思います。

近代オリンピック初期

近代オリンピックの父と呼ばれるピエール・ド・クーベルタン男爵の提唱により国際オリンピック委員会が設立され、1896年のアテネオリンピックが開催されました。が、1500年の時を経て形を変えて蘇ったばかりのオリンピックは、古代オリンピックにならい、スポーツ部門と芸術部門がありました。また、現在のように唯一無二の世界規模のスポーツの祭典ではなく、第2回3回大会では同時期に開催の万国博覧会の付属大会の位置づけになってしまったりと、滑り出しはそこまで順調ではなかったようです。

実は女性の参加が認められたのは1900年の第2回パリ大会からで、種目もテニスとゴルフ限定でした。その後徐々に競技種目数は増えていくことになるのですが、そもそもクーベルタン男爵自身が体力の劣る女性の参加に否定的だったらしいですよ。現在では考えられないですね。

また、1908年開催のロンドン大会でのマラソンの走行距離は42.195kmで、1924年のパリ大会以降マラソンの固定距離となり、現在のマラソンの走行距離の礎となった様です。

発展から拡大へ

第一次世界大戦終戦後、1920年開催のアントワープ大会にておなじみの5輪のオリンピック旗が披露されました。さらに1924年大会では選手村が、同年に冬季オリンピックの開催、1936年大会には聖火リレーの採用と徐々に現在のオリンピック様相を呈してきます。次第に万博の付属感は薄れ、逆に「国を挙げてのメダル争い」感が強くなってきます。第二次世界大戦によって2度大会が流れてしまうも、戦後1948年のロンドン大会からは芸術部門がなくなり、いよいよ現在の形が完成されてきます。また、1950年代以降はアメリカとソ連の冷戦の真っ只中で、舞台をスポーツに変え両国のメダル争いが熾烈となります。そして1964年、アジア初のオリンピック開催となる東京大会を迎えます。

オリンピック冬の時代

世界規模の祭典と成長したオリンピックですが、規模が大きくなることにより人種差別や紛争、財政難など、政治的な問題に影響を受ける事になります。


1968年メキシコ大会
黒人差別を訴える場に利用される

1972年ミュンヘン大会
アラブのゲリラがイスラエル選手に対するテロ事件を起こす

1976年モントリオール大会
ニュージーランドラグビーチームの南アフリカ遠征に反対し、アフリカ諸国22国がボイコットを行う

1980年モスクワ大会
ソ連のアフガニスタン侵攻に反発し西側諸国がボイコットを行う

1984年ロサンゼルス大会
モスクワ大会ボイコットの報復として東ヨーロッパ諸国がボイコットを行う

さらに、規模の巨大化に伴う財政負担はどんどん大きくなり、1976年モントリオール大会では大幅な赤字を出すに至ります。そして、以降は立候補都市は1.2都市のみ、という状態が続くこととなってしまいます。

オリンピックの商業化とプロの参加

1984年ロサンゼルス大会を境に、オリンピックはさらに現在の姿へと変貌を遂げます。財政を圧迫し開催することにより赤字を出していたオリンピックをショービジネス化することに成功し、とてつもない黒字を出す事に成功したからです。それによってオリンピック開催地の立候補都市が激増し、さらに冷戦の終結によりオリンピック冬の時代は終わりを告げます。

そうなると諸国は国を挙げて誘致運動を行い、スポーツの競技レベルだけではなく政治経済面も含めた国家レベルの総力戦になっていきます。

1992年バルセロナ大会のバスケットボールでは、アメリカのプロバスケットボールリーグNBA所属の選手によるドリームチームが結成され、話題になりました。段階的にプロ参加が解禁になっていく事については賛否両論ある様ですが、プロの参加はオリンピックの黒字運営や話題性という部分で大きな貢献があることも事実です。

21世紀のオリンピックと問題点

商業化することによって黒字に転じることに成功したオリンピックですが、莫大な金銭が動けば当然それによる問題点も出てきます。接待や賄賂などの問題、金銭を提供するテレビ局が視聴率を取りやすいようにする為の競技時間の設定、ボランティアの過酷な労働条件、オリンピックの政治利用、ドーピング問題などなど。そういった問題については国際オリンピック委員会(ICO)で議論され対策が取られています。

時代の移り変わりとともにその様相を変え、人類の歴史と共に歩むオリンピック。太古から同様に起こる問題を解決し、新たな問題に直面してさらに解決を繰り返し、多くの人を魅了し続けて今に至ります。いつまでも人々に感動を与え、熱く盛り上がらせる素晴らしいイベントであり続けて欲しいですね。

オマケ【オリンピックシンボルについて】

オリンピックといえば、五輪とも言われれる様にオリンピックシンボルは誰もが認知するトレードマークです。このオリンピックシンボル、ちゃんと意味があることは知っていますか?近代オリンピックの父、クーベルタンが考案したこのシンボルは5つの輪が世界の5大陸を表現し、その輪が重なり合うさまが世界平和への発展を願っています。それぞれの輪の色と背景の計6色が使われており、参加国の国旗に使われる色が少なくても一色は入っているようにと選定されているんですって。

ちなみに日本で使われている「五輪」という呼称ですが、実はこれにも由来があるんです。オリンピックの和訳が無かった1936年、ある新聞記者が5つの輪のシンボルを訳す際に、剣豪 宮本武蔵の書いた「五輪書」を思い出し、とっさに「五輪」とメモをしたところ、翌日の新聞にそのまま使われていたとのこと。それがそのまま定着するだなんて、武蔵本人もビックリですね。

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