こんにちは。柳澤です。
2020年はオリンピックイヤー。1964年の大会以来56年ぶり2回目の東京開催で湧きに湧いていますよね。さて、記念すべき第一回の大会は1896年のアテネオリンピックですが、実は現在のオリンピックのモデルになる古代オリンピックの存在を皆さんはご存知ですか?夏休みの自由研究の題材としても面白いと思い、調べてみました。
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オリンピックの起源
紀元前9世紀ごろ、古代ギリシャのオリンピアで4年に一度行われた競技大会。当時はオリンピックという名称はなく、ギリシャ語で「オリンピア祭典競技」と呼ばれていたようです。競技に参加出来るのはギリシャ人の血筋を持つ者に限られ、罪を犯した者も参加は不可能。ゼウス神に捧げる神聖な大会の為、ゼウスが男神であることから、なんと女性は立ち入りが禁じられていたそう。ただ、同様にゼウスの妃ヘーラーに捧げる女子競技の大会もあったようで、こちらはもちろん男子禁制。現在とはずいぶんとスタイルが違いますね。また、現在のようにスポーツのみではなく、スポーツ部門と芸術部門に分かれていたようです。
オリンピア祭典競技 は回を重ねるにつれ規模が大きくなっていきました。開催1ヶ月になると開催を告げる使者がギリシャ全土を周り、大会開催中の1ケ月間は競技者や観客の身の安全の為、戦争は休戦になる協定が作られました。それを破った国は参加を拒否されるだけでなく、他国から外交関係を絶たれることになるほど神聖な祭りとして大切にされていました。
競技種目
オリンピックの競技種目は毎開催ごとに追加されており、2020年の東京オリンピックでも、目を引くところでいうとスケートボードやスポーツクライミング、サーフィンなどが新たに追加になっています。では、古代オリンピックでの競技種目はどうだったのでしょうか?
実は、第1回大会が行われた紀元前776年から第13回大会の紀元前728年迄の52年間の間、競技場の直線200mほどを走る「スタディオン走」一種目のみだけでした。その後、中距離走「ディアウロス走」や長距離走の「ドリコス走」や、「5種目競技」、「円盤投げ」、「やり投げ」、「レスリング」、「ボクシング」、「走り高跳び」などが追加になっていき、現代のオリンピックのイメージに近い大会に変化しているようです。
褒章
現代オリンピックでは1位2位3位にそれぞれ金メダル・銀メダル・銅メダルが送られ、今大会では金メダルが何個、などと国をあげて競技者を応援していますよね。古代オリンピックでも競技優勝者が称えられたことには変わりはないのですが、度合いがかなり凄かったようです。競技大会後、神殿の神様の像に並んで優勝者の像が作られ、祖国でも神殿に像が作られたり、税金が免除されたりと相当な栄誉と地位が用意されていたようです。
終焉
古代ローマの神様の祭典だったオリンピック。キリスト教が広まり、ついには392年にローマがキリスト教を国教とすると、オリンピックは異教の神様の祭典となってしまいました。キリスト教以外の宗教が禁じられたことにより、オリンピックも393年を最後の大会としてその幕を閉じる事になってしまいます。その後実に1500年以上の長い時を経て、平和の祭典として近代オリンピックとして復興を遂げる事になるとは、当時の人々は想像していたのでしょうか?願わくば、そうであって欲しいですね。興味のある方は、もっと掘り下げて調べてみて下さい。きっと、東京オリンピックがより楽しいものにはずです!