小学生や中学生のお子さんを持つ保護者さまにとって、悩みの1つがスマホとの付き合い方ではないでしょうか。
スマホを持たせると勉強に集中できなくなり、学校の成績が落ちたというお子さんも少なくありません。
スマホで勉強に集中できず、成績が下がる4つの理由やスマホを気にせず勉強に集中できる方法も紹介していきます。
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スマホを操作しなくても勉強に集中できないって本当?
「スマホが気になるなら電源を切っておけばいいんじゃないの?」とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実はスマホが横にあるだけで、勉強に集中できない傾向にあることが分かっています。
北海道大学で行われた実験によると、作業中スマホを横に置いたグループには、確実な作業効率の低下が見られました。
また、横に置いてあるものが他人のスマホであっても、同様に作業効率の低下が見られたとのことです。
ただし、この傾向は普段あまりスマホを使わない方に多く見られる点が特徴です。
普段からスマホをよく使う方に関しては、作業効率にほとんど差異が見られませんでした。
横に置いてあるスマホが気になって集中できないのか、それとも作業中は無視できるのかについては個人差があるようです。
スマホで勉強に集中できないと学力が低下する恐れも
スマホに触れる時間が長いと、学力の低下を招く恐れがあるため注意が必要です。
文部科学省が2022年に行った調査によると、スマホを触っている時間が長いほど、全国学力テストでの各教科の平均正答率が低くなる傾向にあることが分かりました。
中学生はもちろん、小学生にも同様の傾向が見られるため、同省では「携帯やスマホはけじめをもって使用するべき」と警告しています。
スマホで成績が下がる理由4選
スマホがあると勉強に集中できず、成績が下がってしまう傾向にあるとお話しました。
スマホが原因で成績が下がってしまった・勉強時間が減ってしまった方は、以下の4つの原因が考えられます。
SNSが気になる
近年、中学生にとってもSNSは必須のコミュニケーションツールになりつつあります。
モバイル社会研究所が行った調査では、中学生のSNS利用時間は平均で72分であると分かりました。
しかし、中学生のSNS利用については個人差があり、およそ12%の児童は未利用であるのに対し、1日に3時間以上利用する生徒もおよそ12%います。
普段からSNSの利用時間が長いと、勉強中も気になるため集中できないといったことが起こってしまいます。
ゲームがやめられない
スマホのゲームは据え置き型のゲーム機に比べて手軽に始められ、1回当たりのプレイ時間が短い点が特徴です。
そのため、通学中の隙間時間などにスマホゲームをするお子さんも少なくないのではないでしょうか。
しかし、1回あたりのプレイ時間が短い点が、勉強する上で落とし穴となることを知っておきましょう。
実際に勉強の合間に「5分だけ」とスマホゲームを始めたら、気が付いたら1時間が経っていたというケースもあります。
目や脳が疲れる
スマホの液晶画面から放出されるブルーライトは、目の疲れにつながることが多くの研究で明らかになっています。
また、寝る直前までスマホの明るい画面を見ていると、脳が興奮状態になり睡眠の質の低下にもつながるため気をつけましょう。
睡眠の質が低下すると熟眠感が得られず、日中に眠くなるなどして勉強に集中できないなど様々な悪影響をもたらします。
寝つきが悪かったり、日中に眠くなったりする生徒は、スマホ依存に陥っている疑いもあるため注意が必要です。
通知が気になる
人間の集中力には限界があり、やるべきことが増えれば増えるほど勉強効率は低下します。
例えば友達からSNSに通知が来ていないか気になると、その分だけ勉強に注ぐべき集中力が低下するということです。
スマホはとても便利なアイテムだけに、勉強に集中する際には大きな障害となる可能性があることを知っておきましょう。
スマホを気にせず勉強に集中する方法5選
スマホに触れる時間が長いと学力の低下につながるだけでなく、スマホ依存に陥り身体的・精神的不調を招く恐れもあります。
そのため、スマホを気にせず勉強に集中できるよう以下の5つの点を意識してみましょう。
スマホを別の部屋に置く
スマホが気になって勉強に集中できないようであれば、スマホを別の部屋に置いておく、保護者さまに預かってもらうなど目につかない場所に置いておきましょう。
スマホが視界に入らなければ、その分だけ勉強に集中できる可能性が高くなります。
また、スマホの通知音やバイブレーションを消しておくこともおすすめです。
他には、スマホをあえてバッテリー切れにしておく方法もあります。
スマホの電源を切る
スマホが気になって勉強に集中できないのであれば、電源を切っておく方法もおすすめです。
電源が切れていれば通知音やバイブレーションに気を奪われることなく、勉強に集中しやすくなります。
また、起動させるひと手間が必要なため「勉強しなければ」とスマホの使用を思いとどまる確率も高くなるでしょう。
友人と一緒に勉強する
友人や他の人と一緒に勉強すれば、自分だけスマホに触れてサボることに抵抗感が生じやすくなります。
一緒に勉強すると言っても、友人や他の人と必ずしも一緒の部屋にいる必要はありません。
オンライン自習室など友人や他の人の存在を感じられる環境で勉強すれば、一緒の部屋で勉強するのと同様の効果が得られます。
また、勉強に集中できないときは友人に連絡して、「〇時から〇時まで勉強する」と宣言してみましょう。
宣言することで「友人にウソをつきたくない」と自分にプレッシャーを掛けられることができます。
スマホのロックアプリを利用する
スマホにはさまざまなアプリがあるので、勉強に集中するために利用するのも1つの手です。
例えばスマホのロックアプリを利用すれば、利用を制限することが可能です。
また、スマホに触らずにいられた時間も計測できるため、スマホ依存からも抜け出すことができるかもしれません。
どうしても勉強に集中できないようであれば、スマホゲームのアプリを削除する方法もあります。
塾や自習室などで勉強する
勉強に集中するためには、スマホを使用しづらい環境に身を置く方法があります。
例えば静かな図書館で勉強すれば、「他の人が勉強しているから勉強しないと」など対抗心が芽生えて勉強が捗るのではないでしょうか。
また、塾や自習室も、ライバルへの対抗心から勉強に集中しやすくなるでしょう。
まとめ
スマホで勉強に集中できないのは、SNSが気になる、ゲームがやめられない、目や脳が疲れる、通知が気になるからだということが分かりました。
勉強に集中するためにはスマホの利用を制限したり、人の目が気になる場所で勉強したりするのがおすすめです。
自分に合った集中できる方法を見つけてみましょう。