発達障害のお子さんで忘れっぽいということがあります。
課題を忘れる・やろうとしたことを別の考え事のせいで忘れる・先生が学校で話していた内容を忘れるなど、色々と弊害があります。
口で言ってもなかなか改善できないとお困りの親御さんも多いのではないでしょうか。特にADHDの子どもは忘れっぽい傾向にあります。
どうすれば忘れっぽいことを改善できるのか。
声掛けや接し方の工夫次第で改善することができます。今回はそのことについてお話していきます。
やることビンゴを作る
100円ショップなどに売っている何も書いていないビンゴの紙を用意します。
そこに「歯磨き」「給食袋を出す」「宿題」など項目を書いていき、それらをやったら穴を空けていきます。
お子さんに持たせてしまうと自分で穴を空けてしまって本当にやったかどうかの確認ができないので、保護者が紙を持っていて確認次第穴を空けていきましょう。
やっていれば穴が空いてやってなければ穴が空かないという見た目もわかりやすいので、お子さんも何を忘れているかを確認することができます。
日常生活を送っていて「これ忘れやすいな」という項目があれば書き出して、ビンゴの紙の24個の中に収まるようにしましょう。
基本的なルーティンがあると思うので、その中で気になることを書き出してみましょう。
スムーズに全部空けて一日を終えることができたら「すごいじゃん!この調子だよ!」とたくさん褒めてあげましょう。
もしなかなか空けられない(忘れることが多い)であれば、「忘れないでやらないとだめだよ」と責めるよりも、「今日は調子が悪いのかな?」くらいの柔らかい言い方をしてください。
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ホワイトボードを活用する
ホワイトボードに「やった」「まだ」という枠を作り、やるべきことを書いたマグネットを移動させるやり方で何をやって何をやっていないかをわかりやすくする方法があります。
「まだ」のところに最初は全てのマグネットを置いておいて、それらをやったら一つずつ「やった」にずらしていきます。
歯磨きをしたら「歯磨き」という項目のマグネットをずらす、といった感じです。
これもお子さんに任せるとやっていないのにずらしてしまう可能性があるため、保護者が確認したら一緒にずらしましょう。
いずれも100円ショップで手に入りやすい内容で、項目が増えたり変わったりしても対応がしやすいため、できることとそうでないことの波が激しいお子さんには向いていると考えられます。
1で紹介したビンゴはゲーム感覚で楽しめるのでゲームが好きなお子さんには向いているのですが、特に興味がない・紙がもったいないというイメージであればホワイトボードのやり方でもいいと思います。
![](https://asunaro-a.com/wp-content/uploads/2019/05/staff_harumi_700.png)
声掛けの工夫
つい忘れている様子を見ると「宿題やった?」と聞いてしまいがちです。
しかし、普段忘れっぽいお子さんがそれを言われると「今からやろうとしたのに!」「また言われた!イライラする!」となってしまいます。
これは健常者でも同じではないでしょうか?つい言ってしまいがちなこの言葉をどう言い換えるかということですが、簡単です。
「どう?順調?」と聞くことです。
拍子抜けしてしまいそうな言葉ですが、「やった?」と聞くよりも効果的です。
「どう?」と聞くとやってあれば「これだけできたよ!」「終わったよ!」となりますし、やってなかったら「あ!これからやる!」となり、「今からやろうとしたのに」とイライラすることが少なくなります。
「やった?」よりも柔らかい言い方に聞こえるのか、お子さんも嫌な気持ちにならず、言った側もイライラする様子を見て更にイライラするという悪循環を生むこともありません。
「宿題やった?」
![親子喧嘩のイメージ画像](https://asunaro-a.com/wp-content/uploads/2022/08/kakushitsu_haha_musume.png)
「今からやろうとしたのに」と喧嘩になってしまうことも…。
「順調どう?」
![仲良い親子のイメージ画像](https://asunaro-a.com/wp-content/uploads/2022/08/talk_oyako_mother_daughter.png)
「これだけできたよ!」となり、嫌な気持ちにならない!
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この「忘れっぽい」の対処法は健常者でも使える内容があります。
それだけ簡単で実践しやすい内容となっています。
日常的に忘れっぽい様子があるお子さんだとどうしても強く言ってしまいがちで、毎日のように言ってしまいますがそれは逆効果です。
あくまで自分でできるように促すやり方をしなければなりません。
楽しくゲーム感覚や見やすいやり方で行うことで、「自分は忘れやすいだめな子どもなんだ」という気持ちを薄めて苦しくなく忘れ物を減らしていけます。
実践してすぐに改善する内容ではないのですが、コツコツとやっていけば改善される可能性も大きいです。お互い気持ちの良い状態で改善できるようにしていきましょう。
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あすなろで指導にあたっている発達障害の主な種類
発達障害とは、主に脳の中枢神経の機能不全により起こるとされている障害で、大きく4つに分類されます。また、以下の図のように、2つ以上の特性を併せ持っている場合もあります。
家庭教師のあすなろでは、発達障害のあるお子さんの特性に応じて、適切な指導を行なえるようサポートしています。
![アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム障害に含まれる分類):
知的な遅れを伴わない自閉症の分類。コミュニケーションや興味に大きな偏りがみられます。言葉の遅れは見られません。
学習障害(LD):
全般的な知的発達に遅れはないものの、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のいずれかが極端に困難です。
軽度発達遅延・精神遅滞:
言葉の発達に遅れが見られたり、物事を理解することが難しい。軽度発達遅延はおおむねIQ50~70を指します。
注意欠陥・多動性障害(AD/HD):
不注意(集中力がない)、多動性(落ち着きがない)、衝動性(我慢できない)などを特徴とする行動が、幼少期から見られます。](https://asunaro-a.com/wp-content/uploads/2019/04/hattatsu_img02-1024x740.png)
発達障害のお子さんの教え方についてよくあるご質問
発達障害のお子さんの教え方でよくお問い合わせいただくご質問をまとめました。ぜひ参考にしてください。 その他、疑問や質問がありましたらお気軽にお問い合わせください。