中学校を卒業すると高校に進学する子どもが多いと思います。
発達障害のあるお子さんは特別支援学校高等部に進学するか一般の高校に進学するか選ぶことにになります。
特別支援学級に在籍している子どものほとんどが特別支援学校や一般就労を目指す高等特別支援学校へ進学しますが、グレーゾーンや学力に問題のない高機能自閉症などの子どもは一般の高校に進学することもあります。
どちらにしてもその学校の受験をしなければなりません!
受験勉強に対してやる気のある子どもは健常児でも少ないです。
どうすれば発達障害のお子さんが受験勉強にやる気を出してくれるのか、どうすれば効率的に勉強ができるのかについてお話して聞きます。
1.短いスパンでの学習時間の設定
発達障害のお子さんの中には集中力が短い子どももいます。
特にADHDの子どもは飽きやすく、勉強を始めるのも遅く途中で投げ出してしまうこともあります。
健常児でも難しい家庭学習は発達障害のお子さんだともっと難しいと思います。
集中力があまりない子どもには、長い時間一気にやらせるのではなく15分を4回に分けてやるようにするといいです。
15分をキッチンタイマーなどで測って時間を見える化すると、安心して課題に取り組むことができます。
時間を図る理由は、発達障害のお子さんは見通しのないものが苦手だからです。
15分と言われても時計が読めなかったり、読めたとしても「何分から始めたっけ?」と気になって集中できなかったりと、「15分」がよく分からなくてそわそわしてしまいます。
そのため、時間が見えるもの(なるべくカウントダウンできるもの)で時間を測ります。
内容も15分で終わるものを出すようにして、キリが良いところで終われるものにしましょう。
ドリルや数ページで終わる問題集などを選ぶといいです。
学校からの課題があれば、15分で終わるように区切りをつけて子どもに渡しましょう。
2.レベルに合った問題集を選ぶ
中学3年生になったからといって中学3年生の問題が解けるわけではありません。
どのくらいの学力があるのか、それに合わせた問題集を買うようにしましょう。
例えば、高機能自閉症などで学力に問題のない発達障害であれば普通の問題集を買い与えて、小学5年生程度の学力であれば小学生の学習ドリルなどを買い与えるということをします。
学校では学力を身近に見ているので先生は子どもに合わせた問題集を渡してくれます。
家庭学習ではどのくらいの学力のものを買い与えるべきか先生に相談するのも手段の一つです。
受験勉強ということであれば、本人の学力より少しだけ難しいものにしてもいいでしょう。
難しすぎるとやる気をなくしてしまいますし、簡単すぎると「受験ってこんなものか」くらいに高を括ってしまうので適当になってしまいます。
学校でどのくらいの問題を出しているのかを確認して市販の問題集を選ぶようにしましょう。
また、問題集の内容も分厚い冊子のものを選ぶより、薄い「1ヶ月で終わる」のような冊子のものを選ぶといいです。
健常者も同じだと思いますが、終わりの見えないものは最初こそやる気があってもだんだん「いつ終わるんだろう」とやる気がなくなってしまいます。
薄い冊子のものを選ぶと終わりが見えやすいので、「あと3ページやれば終わる」とやる気に繋がります。
3.学校見学に参加してイメージをもたせる
多くの高校は夏休みに学校見学を設けてくれます。
積極的に参加して学校生活のイメージをもたせると受験勉強へのやる気も変わってきます。
学校見学ではどんな勉強をするのか以外にも、部活動や学校の設備を紹介してくれます。
健常児でも学校見学に行って学校の設備や部活動を見て、そこで学校を決めたりモチベーションを高めることが多いです。
発達障害のお子さんも同じように「この学校楽しそう」と思えると、受験勉強のモチベーションにも繋がります。
ただ見に行くだけでなく、「この学校どうかな」「教室きれいだね」など子どもの感想を聞きながら見て回ると子どもの反応を見ることができるのでおすすめです。
子どもが「ここに行きたい」となったら精一杯サポートできるように学校側と連携を取っていきましょう。
あすなろで指導にあたっている発達障害の主な種類
発達障害とは、主に脳の中枢神経の機能不全により起こるとされている障害で、大きく4つに分類されます。また、以下の図のように、2つ以上の特性を併せ持っている場合もあります。
家庭教師のあすなろでは、発達障害のあるお子さんの特性に応じて、適切な指導を行なえるようサポートしています。
発達障害のお子さんの教え方についてよくあるご質問
発達障害のお子さんの教え方でよくお問い合わせいただくご質問をまとめました。ぜひ参考にしてください。 その他、疑問や質問がありましたらお気軽にお問い合わせください。