『子供の宿題がなかなか終わらない』『夏休みが終わるのにまだ課題が残っている』といった悩みを抱える保護者さまは少なくありません。
宿題が終わらないと、学校の授業についていけなくなり、学習意欲が低下してしまいます。これが原因で定期テストや受験で不利になることもあります。
この記事では、宿題を効率よく終わらせるための6つの方法と、宿題をきちんと終わらせることのメリットについて紹介します。宿題に関する悩みを抱えるお子さんや保護者さまは、ぜひ参考にしてみてください。
宿題が終わらない際に生じるデメリット
宿題が終わらないと以下のような4つのデメリットを生じる恐れがあります。
それぞれについて詳しく解説します。
遊ぶ時間がなくなる
宿題が終わらないことで生じるデメリットの一つは、お子さんが自由に遊ぶ時間を失ってしまうことです。
小学生でも学年が進むにつれて宿題の量は増え、中学生になると学習範囲が広がるため、毎日宿題にかかる時間が長くなりがちです。
家庭によって家庭学習を始めるタイミングは異なりますが、宿題が終わった後で遊びに行くというルールがある場合、宿題が終わらないと自由に遊ぶ時間がなくなってしまいます。
宿題は重要な学習の一環ですが、遊ぶ時間がなければ運動能力の低下を招くだけでなく、社会性にも悪影響を与える可能性があります。勉強だけが全てではないことを、お子さんにも理解させることが大切です。
勉強が嫌いになる
宿題が終わらないことで、勉強嫌いになる可能性があることもデメリットの一つです。
遊びに行きたいのに宿題が終わらないと、自由に使える時間がなくなり、結果的に「勉強＝遊ぶ時間を奪う嫌なもの」という認識が生まれてしまいます。
小さいうちに勉強に対する嫌悪感を持ってしまうと、家庭学習の習慣がつかなくなります。
その結果、進級や進学を重ねるごとに、学校の授業についていけなくなる危険性もあります。
生活リズムが乱れる
宿題が終わらないと、生活リズムが崩れる原因にもなりかねません。
家庭学習の後に夕食やお風呂というルールがある場合、宿題が終わらないとその後の時間がずれて、生活リズムが乱れてしまう可能性があります。
もし家庭学習後に遊びに行くことが許されているルールであれば、宿題が終わらないことで日中に運動する時間が取れなくなります。
十分な運動ができていないと、夜になっても眠くならず、夜更かしをしてしまい、翌朝の起床がつらくなるといったデメリットも考えられます。
学力が低下する
宿題が終わらないことによるデメリットの一つに、学力の低下のリスクがあります。
学校の授業をしっかりと理解し、遅れずに進めるためには、毎日の予習と復習が重要です。
宿題が終わらないと、授業の復習はもちろん、予習をする時間も取れなくなってしまいます。
学力が低下すると、定期テストで良い成績を取れなくなり、内申書にも悪影響を与える可能性があるため、注意が必要です。
宿題が終わらない原因は？
宿題を終わらせる方法について理解するためには、そもそもなぜ宿題が終わらないのか原因を知っておく必要があります。
宿題が終わらない原因としては主に4つ挙げられます。以下に詳しく解説していきます。
宿題を把握できていない
宿題が終わらない理由として、そもそも宿題が何であるかを把握できていないことが考えられます。
2019年に文部科学省が発表した「GIGAスクール構想」によって、小中学校ではタブレットを使った授業が普及しつつあることはご存じだと思います。タブレットは授業だけでなく、宿題や連絡事項の伝達にも便利なツールとして使われています。
しかし、通信環境の問題などでタブレットが接続できないと、宿題の内容を確認するのが遅れ、その日のうちに終わらせることが難しくなることがあります。
計画性がない
計画性がないことも、宿題が終わらない原因の一つです。
例えば、漢字の書き取りや数学のドリル、音読、リコーダーの宿題など、それぞれにかかる時間を把握していないと、優先順位を決めることができず、時間が無駄に過ぎてしまいます。夏休み前には膨大な宿題が出されますが、全体の量を把握して計画を立てなければ、効率よく宿題を進めることは難しくなります。
ただし、計画を立てるだけで終わってしまう「計画倒れ」にも注意が必要です。
苦手教科を後回しにしている
お子さんの宿題が終わらない場合、苦手な教科を後回しにしていないか確認してみましょう。
簡単な宿題や得意な教科から始めること自体は問題ありませんが、苦手な教科を後回しにすると、宿題が終わらないリスクが高くなります。
苦手教科に時間がかかるのは仕方ありませんが、後回しにすることで集中力やモチベーションが下がってしまうからです。やる気があるうちに苦手教科を終わらせ、その後、集中力が続くうちに得意な教科に取り組むのが効果的です。
集中力が続かない
お子さんの宿題が終わらない理由の一つに、集中力が続かないことがあります。
特に小学校低学年のうちは、家庭学習の習慣がまだ身についていないため、宿題をダラダラと取り組んでしまうことがよくあります。
さらに、最近の子供たちはゲームやスマホなど、集中力を妨げる誘惑が多くなっています。
スマホの着信などで手を止めてしまうと、そのたびに集中が途切れ、宿題が終わらないリスクが高くなります。
宿題を早く終わらせる６つの方法
宿題がなかなか終わらないとお困りのお子さんや保護者さまは、次のように対処してみることがおすすめです。
ここでは、宿題を早く終わらせる６つの方法について解説します。
学習に適した環境を整える
宿題を早く終わらせるためには、学習に適した環境を整えることが重要です。
いざ宿題を始めようと思っても、勉強机が散らかっていると集中できないことがあります。
また、テレビなどの集中力を妨げるものは電源を切っておき、保護者さまや兄弟も勉強の邪魔をしないよう協力してください。スマホが気になる場合は、電源を切るだけでなく、勉強する部屋以外に置いておくと効果的です。
無理のない計画を立てる
宿題を早く終わらせるためには、無理のない計画を立てることが大切です。
特に夏休みの宿題に関しては、取り組む前にしっかりと計画を立てることが必要です。
ただし、無理な計画を立てると「計画倒れ」に終わることが多いです。
保護者さまの中には、夏休みの最初の数日で1週間分の宿題を終わらせて満足し、その後新学期が近づいてきて焦って残りを進めた経験がある方もいるでしょう。
宿題を早く終わらせるためには、まず全体の量を把握し、終わらせたい日を決めてそこから逆算して計画を立てると効果的です。
苦手教科から取り組む
宿題を早く終わらせたい場合は、苦手な教科から取り組むことをおすすめします。
宿題を始めたばかりの時間帯は、学習意欲や集中力が高いため、比較的難しい問題にも取り組む気力が湧きやすいです。
苦手な教科を後回しにすると、全体の量は同じでも、余計に時間がかかる可能性があるため注意が必要です。
最初に苦手教科を片付けてしまえば、その後の作業が格段に楽になるでしょう。
分からない問題は飛ばす
宿題を早く終わらせるためのコツの一つは、分からない問題を一旦飛ばすことです。
分からない問題に時間をかけすぎると、他の問題に取り組む時間がなくなってしまいます。
例えば、小学生の場合は30秒、中学生になったら1分ほど考えても解けなければ次に進むというルールを設けると良いでしょう。もちろん、分からない問題をそのままにせず、後で保護者さまが手伝って解いてあげることが重要です。
保護者さまが手本を見せる
お子さんの宿題がなかなか終わらないと悩む保護者さまは、まず自分が手本を示すことが大切です。
とはいえ、保護者さまが自分で宿題をするわけではありません。
お子さんと同じ場所で、時間を決めて在宅ワークをしたり、学校の書類を整理したりするのが効果的です。
保護者さまが集中して作業をしている姿を見ていると、お子さんも自然と宿題を終わらせようとするものです。
保護者さまと一緒に過ごす時間が、宿題を楽しんで取り組むきっかけになる場合もあります。
ご褒美を与える
お子さまの宿題が早く終わった際に、ご褒美を与える方法も一つの手段です。
保護者さまがご褒美を与える場合もあれば、子供自身が自分に対してご褒美を設定する方法もあります。
例えば、1時間以内に宿題を終わらせたら、30分間ゲームをしても良いというルールを作ることが考えられます。
「夏休みの宿題を〇日までに終わらせたら、好きな物を買ってあげる」などのルールを設ければ、宿題に対するモチベーションが高まるでしょう。
宿題を終わらせるメリット
ここまで宿題を終わらせる方法について解説しましたが、実際に宿題を終わらせると4つのメリットが期待できます。宿題を終わらせることで得られる４つのメリットについて解説します。
学校の勉強に遅れずついていける
宿題を早く終わらせるメリットの一つは、学校の勉強に遅れずについていけることです。
中学生だけでなく、最近では小学生の学習範囲も広がっており、毎日の宿題で学んだ内容を復習しないと、記憶が定着するまでに時間がかかってしまいます。
個別指導の塾や家庭教師を利用している場合は別ですが、学校では決まったカリキュラムに沿って授業が進んでいきます。
そのため、宿題で分からないことをそのままにしておくと、次第に学校の授業についていけなくなる可能性があります。
学習習慣が身に付く
宿題を早く終わらせるメリットの一つは、学校の勉強に遅れずについていけることです。
中学生だけでなく、最近では小学生の学習範囲も広がっており、毎日の宿題で学んだ内容を復習しないと、記憶が定着するまでに時間がかかってしまいます。
個別指導の塾や家庭教師を利用している場合は別ですが、学校では決まったカリキュラムに沿って授業が進んでいきます。そのため、宿題で分からないことをそのままにしておくと、次第に学校の授業についていけなくなる可能性があります。
勉強に対する苦手意識がなくなる
勉強に対する苦手意識がなくなることも、宿題を早く終わらせる利点の一つです。そもそも、勉強はできれば楽しく、理解できなければ楽しくないものです。毎日宿題をしっかり終わらせて授業についていけるようになれば、自然と勉強が楽しいと感じるようになります。
勉強が楽しいと感じるようになると学習意欲が高まり、その結果、宿題がさらに早く終わるという好循環が生まれます。
受験に有利にはたらく
宿題を早く終わらせることで、学校の授業に遅れずについていけるだけではありません。
授業をしっかり理解していれば、将来の中学受験や高校受験にも有利に働きます。
授業についていけることで、定期テストで良い成績を収めることができ、内申点の向上にもつながるからです。
さらに、家庭学習の習慣が身に付けば、受験勉強においても集中力を保つことができるようになります。
まとめ
お子さまの宿題を早く終わらせるためには、何が問題になっているのかをお子さまと保護者さまが一緒に確認することが非常に重要です。
問題点が明確になれば、それに対応する方法を考え実行することができます。毎日の宿題や夏休みの宿題が早く終われば、自由な時間が増え、お子さまの心身の成長にも良い影響を与えます。
受験だけでなく、将来社会人としても役立つように、計画的に宿題を終わらせる習慣を身につけることが大切です
