分詞構文を使った表現では、接続詞が省略されるため文の意味を考えるときは適当な接続詞を補って考えなければいけません。なので今回は分詞構文が使われている表現では、どのような意味に和訳されるかを見ていきましょう。
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この記事は英語の教科書に基づいて高校生のつまずきやすい単元の解説を行っています。
文部科学省 学習指導要領「生きる力」
分詞構文の意味
分詞構文を使った文は文脈から文章の意味を判断する必要があります。どのような意味に和訳されるかを紹介していきたいと思います。
時
分詞構文では「~するとき」という意味の「時」を表す場合があります。この場合は、接続詞whenやafterを使って同じ意味の文を作ることができます。
例
Waiting at the station, I met my friend.
(駅で待っているとき、友達に会った。)
理由
分詞構文では「~ので」、「~だから」という意味の「理由・原因」を表す場合があります。この場合は、接続詞sinceやbecauseを使って同じ意味の文を作ることができます。
例
Persuaded my sister, I bought a new bag.
(姉に説得されたので、私は新しいバッグを買った。)
条件
分詞構文では「~すれば」という意味の「条件」を表す場合があります。この場合は、接続詞ifを使って同じ意味の文を作ることができます。
例
Turning to the right, you can see the post office.
(右に曲がれば、郵便局が見えます。)
譲歩
分詞構文では「~だけども」という意味の「譲歩」を表す場合があります。この場合は、接続詞thoughを使って同じ意味の文を作ることができます。
例
Admitting what you say, I can’t agree with you.
(あなたの言うとは認めるけども、賛成はできない。)
付帯状況
分詞構文では「~しながら」という意味の「付帯状況」を表す場合があります。付帯状況とは「同時に起こっている」ことです。
例
She sat there, watching TV.
(彼女はテレビを見ながらそこに座っていた。)
結果
分詞構文では「そして~」という意味の「結果」を表す場合があります。この場合は、接続詞andを使って同じ意味の文を作ることができます。
例
A man came, asking me to help him.
(1人の男がやってきて、助けてくださいと私に言いました。)
このように分詞構文には主に6つの意味があり、文脈からどの意味か判断しなければいけません。
分詞構文の英文を接続詞を使った英文に戻す
さて、分詞構文の文を作るときは接続詞や主語を省略することで作ることができます。しかし、分詞構文が使われた英文を接続詞を使った英文に書き換えるためには、省略された接続詞や主語を補わなければいけません。
そのため、
①日本語に訳す。
②訳した日本語から適当な接続詞を選ぶ。
③主語を補う。
④時制を判断し、分詞をその時制に合わせた形にする。
という手順で、書き換えることができます。この手順からも分かるように分詞構文を使った文を接続詞を使った文に書き換える場合は、先に文の和訳をしなければいけないので、難しくなります。
このように分詞構文の意味は長文を読む場合にも、書き換えの場合にも必要になってくるのでしっかりと押さえるようにしましょう。
例題
次の英文の分詞構文を使った表現を接続詞+S+Vの表現に書き換えなさい。
①Working hard, you will finish it before noon.
②Seen from a distance, it looked like a bear.
解答
①
If you work hard, you will finish it before noon.
②
When it was seen from a distance, it looked like a bear.
長文によっては前後の文脈によっては、分詞構文の意味が変わってきて、適当な接続詞が変わってくる場合があります。また、分詞構文を使った文では意味が曖昧な文も出てきます。例えば、時と理由のどちらと解釈するか迷うことがあり、このような曖昧さを残せる点が分詞構文の特徴です。
まとめ
今回は分詞構文が使われる場合の分詞構文を使った意味について紹介しました。分詞構文の意味は、分詞構文の箇所だけではなく文全体を見て考えなければいけません。
分詞構文の意味
・時
・理由
・条件
・譲歩
・付帯状況
・結果
分詞構文を使った表現から接続詞を使った表現に書き換える手順
①日本語に訳す。
②訳した日本語から適当な接続詞を選ぶ。
③主語を補う。
④時制を判断し、分詞をその時制に合わせた形にする。