中学校から高校に上がり、授業は難しくなったと感じている人が多い思います。英語では使う英単語が増え、中学校の英語ではなかったような長い文章を訳さなくてはいけなくなりますよね。英文が長いとどこから手をつけていいかわからなくなってしまうと思います。そんなときに役に立つのが「文型」です。文型とはその英文の骨組みがどのようになっているか表したもので、文型を意識することで長い英文でも和訳しやすくなるのです。
S:主語
V:述語
O:目的語
C:補語
あすなろには、毎日たくさんのお悩みやご質問が寄せられます。
この記事は英語の教科書に基づいて高校生のつまずきやすい単元の解説を行っています。
文部科学省 学習指導要領「生きる力」
=もくじ=
第1文型(SV)
第1文型は一番シンプルな文型です。主語が自分だけで何か動作をしているイメージです。V(述語)には自動詞が使われます。
例
He can swim. 彼は泳ぐことができる。
The sun rises in the east. 太陽は東から昇る。
文型を判断するとき、副詞は文の骨組みには影響しないので無視することを覚えておきましょう。例文の「The sun rises in the east.」では「in the east」は動詞を修飾しているので副詞と同じ働きをしています。文型を判断するときは無視しましょう。
第1文型は「SはVする。」と訳します。
第2文型(SVC)
第2文型は「主語は~だ」というような意味になる文型です。
例
She is a designer. 彼女はデザイナーだ。
The flower is beautiful. その花は美しい。
この第2文型の特徴は「S=Cだ」と訳すことができるところです。また、このC(補語)が出てきたら、Cは文のどこかとイコールになっいます。覚えておくと便利ですよ。
第3文型(SVO)
第3文型では、Vに他動詞が使われています。他動詞とは目的語が必要な動詞のことです。 そのため、ある英文が第3文型だということが分かれば「SはOをVする。」と訳すことができます。O(目的語)が長くなることがありますが、骨組みは変わりません。
例
He like soccer. 彼はサッカーが好きです。
I have a pen. 私はペンを持っている。
第4文型(SVOO)
第4文型は「人+物」という順番で目的語が2つある文型です。give[(人にものを)与える]やbuy [(人にものを)買う] など、人に何かを与える意味の動詞が第4文型を作ることが多いです。
例
They gave me a gift. 彼らは私に贈り物をくれた。
I lent him a book. 私は彼に本を貸した。
第4文型は「SはO(人)にO(物)をVする。」と訳します。
第5文型(SVOC)
第5文型は、5つの文型の中で最も重要な文型です。第5文型では1つの文のうちにSVの関係(主語と述語の関係)を2つ含んでいます。
例
I saw birds flying. 私は鳥が飛んでいるのを見た。
He kept the window open. 彼は窓を開けたままにした。
例文の「I saw birds flying.」でいうと、「I saw」がSVで「私は見た」、「birds flying」がOCで「鳥が飛んでいる」というように主語と述語の関係を2つ含んだ文章になっています。
第5文型は「SはOがCであるのをVする。」または「SはOがCするのをVする。」と訳します。
例題
次の英文を和訳しなさい。
①He found the book easily.
②That is all the members can do.
解答
①
彼はその本を簡単に見つけた。
easilyは副詞なので、無視して文型を判断すると、SVOの文型になります。
②
それがメンバーのできることのすべてです。(それがメンバーの限界です。)
ThatがS、isがV、all the member can doがCです。That is all (that) the members can do.というように関係代名詞のthatが省略されています。「それはすべてのメンバーができることです。」と訳さないようにしましょう。
まとめ
今回は英文を訳すときに重要になってくる文型について解説しました。
第1文型(SV)
「SはVする。」と訳す
第2文型(SVC)
「S=Cだ。」と訳す
第3文型(SVO)
「SはOをVする。」と訳す
第4文型(SVOO)
「SはO(人)にO(物)をVする。」と訳す
第5文型(SVOC)
「SはOがCであるのをVする。」または「SはOがCするのをVする。」と訳す
上のように分けられていて、英文がどの文型であるか判断することによって文の骨組みが分かり、難しい英文でも和訳できるようになります。