ユークリッドの互除法(整数の性質)|高校数学のつまずきやすい単元を徹底解説!

みなさん、数学は得意ですか?

中学、高校と学年が上がれば上がるほど数学が苦手なお子さんが増えていきますよね。特に、高校入学と同時に授業の難易度とスピードについていけず、得意だったのに高校で苦手になってしまう方も多いです。

今回は高校1年生の数学の中でも、「整数の性質」について解説していきます。整数は小学校から触れてきた分野ですが、なかなか理解しにくいところも多い単元です。わかりやすくまとめましたよ!


あすなろには、毎日たくさんのお悩みやご質問が寄せられます。
この記事は数学の教科書に基づいて高校生のつまずきやすい単元の解説を行っています。

文部科学省 学習指導要領「生きる力」

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/index.htm

ユークリッドの互除法

ユークリッドの互除法は大きな2つの数の最大公約数を求めるときに使う方法です。具体的には下記の通りです。
「2つの自然数a, bの最大公約数を求めるには、以下の手順を繰り返せばよい。
 ①aをbで割ったときの余りをrとする。
 ②r=0のとき、bがaの最大公約数である。
 ③r>0のとき、aをb、bをrに置き換えて①に戻る。」
というものである。

互除法の原理

ユークリッドの互除法は
『自然数a、bについて、aをbで割ったときの余りをr(≠0)とすると、「aとbの最大公約数」は「bとrの最大公約数」に等しい』
ことから最大公約数を求めるのに使うことができます。この「aとbの最大公約数」は「bとrの最大公約数」に等しいことはユークリッドの互除法を使う前に自分でしっかりと証明できるようにしておきましょう。

2元1次不定方程式

不定方程式とは、3x+5y=2のように、方程式の数よりも未知変数の数が多いような方程式のことです。

不定方程式では【整数解を持たない場合】と【無数の整数解を持つ場合】があります。

例えば、3x+6y=2は式変形すると3(x+2y)=2となり、整数解を持ちません。(3×整数で2になることはないから)一方、3x+5y=2は無数の整数解を持ちます。

2元1次不定方程式の解き方は、方法は何でもいいので整数解\((x_0,y_0)\)を1つ求め、元の方程式と引き算をして\(a(x-x_0)+b(y-y_0)=0\)の形にして、一般解を求める、という流れになります。

合同式(参考)

「mを正の整数として、2つの整数a、bについて、a – b がmの倍数であるとき、aとbはmを法として合同といい、a≡b(modm)と表す。」
このときのa≡b(modm)のことを合同式といいます。この合同式についての性質で大切なのは以下の性質です。
a≡b(modm)かつc≡d(modm)ならば、
・\(a+c≡b+d(modm)\)
・\(a-c≡b-d(modm)\)
・\(ac≡bd(modm)\)
・\(a^n≡b^n (modm)\)(nは自然数)
この合同式は参考程度の内容で試験に出ることはあまりありませんが、使えると便利な場面があるので覚えておいて損はありません!

よくある例題

上の公式を使った例題をいくつか紹介していきます。

例題 (ユークリッドの互除法)

1111と1606の最大公約数を求めよ。

解答

ユークリッドの互除法を使って求めていく。
\(1606=1111×1+495\)
\(1111=495×2+121\)
\(495=121×4+11\)
\(121=11×11\)
よって最大公約数は11

例題 (2元1次不定方程式)

3x+5y=2の整数解をすべて求めよ。

解答

まず、いくつかの数字を当てはめて、なんでもよいので整数解を1つ見つけます。今回で言えば、-3+5で2になるので(-1, 1)が整数解の1つです。見つけた解と元の式を引き算して、
3(x+1)+5(y-1)=0
が得られます。3と5が互いに素なので、
\(x+1=5m,y-1=-3m\)とおける。つまり一般解は、mを任意の整数とすると
\((x,y)=(-1+5m,1-3m)\)を満たすx、yの組である。

例題 (合同式)

合同式を利用して\(6^{10}\)を5で割ったときの余りを求めよ。

解答

\(6≡1(mod5)\)であるので、\(6^{10}≡1^{10}≡1(mod5)\)
よって、余りは1

苦手克服法

よくある悩み

  • 「ユークリッドの互除法や不定方程式、合同式は身近ではほぼ使わないので馴染みづらい…」
  • 「時々しか出題されないから忘れてしまう…」

整数という身近なものを扱っている整数の性質という単元の中での中でもユークリッドの互除法や不定方程式、合同式は身近ではほぼ使わないので馴染みづらいというのはとても分かります。

さらに、定理や手法が文字を使った文で書いてあり、理解しづらいらい、という人やその定理や手法通りに問題を解いてもどうしてそうなったのかわからない、という人がいるでしょう。

そんなあなたは

定理や手法自体が分からないという人はまず、教科書に載っている「証明」を読みましょう。

証明はその定理や原理、手法が使える理由が示されています。証明を読んで理解し、自分で証明できるようになれば、何もわからなかった時よりも定理や手法を使いこなすことができますよ。定理を丸暗記するよりも時間はかかる勉強となりますが、記憶の定着率が高まるので、むしろ効率が良いといえます。また、証明を覚えていれば、自分でその定理を組み立てることができるので、定理の暗記が曖昧でも思い出すことができます。

証明をしよう

今回の記事を読んで、「全然覚えていなくて不安のになった」「整数って難しい定理ばっかり」と不安になっている方も多いのではないでしょうか?

心配しなくて大丈夫です!今回紹介した分野の定理や手法は、整数の中でもかなり分かりにくいものを取り上げているからです。逆に言えば、これを理解できていれば、整数の範囲で怖いものはないでしょう!

勉強方法としては、前述のとおり、自分で証明ができ、ほかの人に説明できるくらい理解度を深めているのが理想です!難しく、分かりづらい公式や定理ほど、証明や説明ができるようになっておいた方がいいですよ。

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