分詞構文は動詞の~ingを使うことで、接続詞や主語を省略する表現です。分詞構文は意味が複数あり、省略された主語が何かなどを考えなければならず、訳しづらい文だと思います。長文の中で出てきたりするとなかなか訳せないこともあると思います。しかし、分詞構文にはしっかりとルールがあるのでそこをしっかりと押さえて、急に出てきても対応できるようにしていきましょう。
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この記事は英語の教科書に基づいて高校生のつまずきやすい単元の解説を行っています。
文部科学省 学習指導要領「生きる力」
分詞構文とは
分詞構文とは、動詞の意味を持った副詞のことです。
まずは分詞構文でどのような省略が行なわれているかを知るために、分詞構文の作り方について見ていきましょう。
分詞構文では
接続詞 + S + V ~, S + V’ ~.
という文を
V ing (V ed) ~, S + V’ ~.
というように省略します。
分詞構文の作り方
分詞構文を作るときの手順としては「接続詞 + S + V ~」という副詞節の中の、
①接続詞省略する。
②主節の文(後の文)の主語と主語が一致するなら主語も省略する。一致しないときは残す。
③残った動詞を「~ing」という形にする。
という手順で省略していきます。具体例を見ていきましょう。
例1
Because I had a cold, I saw a doctor yesterday.
(風邪を引いたので昨日医者にみてもらいました。)
分詞構文を使って表現すると、
Having a cold, I saw a doctor yesterday.
例2
If it is fine tomorrow, I will go hiking.
(もし明日が晴れなら、私はハイキングに行きます。)
分詞構文を使って表現すると、
It being fine tomorrow, I will go hiking.
例3
Because it is written without technical terms, this page is easy to read.
(専門用語なしで書いてあるので、このページは読みやすい。)
分詞構文を使って表現すると、
(Being) Written without technical terms, this page is easy to read.
例1は主語が省略され動詞が「~ing」の形の分詞構文、例2は主語が省略されず動詞が「~ing」の形の分詞構文、例3は主語が省略され動詞が過去分詞形の分詞構文です。例3の分詞構文では主語と接続詞のほかにbeingも省略されています。
分詞構文で使う分詞
分詞構文で現在分詞「~ing」を使うか過去分詞「~ed」を使うかは、分詞構文を使う前の副詞節によって決まります。上の例3からも分かるように分詞構文で過去分詞形を使う場合は、文の最初にくるはずのbeingが省略されているため動詞の過去分詞形が文の最初にきます。
分かりやすいように、分詞構文では必ず文頭に動詞の現在分詞形がくると考えてしまいましょう。分詞構文で過去分詞形が出てきたら省略されているbeingを過去分詞の前につけ足して考えるようにすれば、分かりやすいと思います。
否定の分詞構文
否定の分詞構文は、現在分詞の前にnotをつけることで作ることができます。
例
Not knowing what to say, I remained silent.
(何を言えばいいのかわからなかったので、私は黙っていた。)
接続詞を使って表現すると、
Because I didn’t know what to say, I remained silent.
例題
次の英文を分詞構文を使って表現せよ。
①When they saw the teacher, they ran away.
②As night came on, they started for home.
解答
①
Seeing the teacher, they ran away.
②
Night coming on, they started for home.
まとめ
今回は分詞構文の作り方について解説しました。分詞構文は受験ではよく出てくる表現なのでしっかりと理解するようにしましょう。
分詞構文を作る手順は副詞節の中で、
①接続詞省略する。
②主節の文(後の文)の主語と主語が一致するなら主語も省略する。一致しないときは残す。
③残った動詞を「~ing」という形にする。
④Beingは省略することができる。