世界には様々な気候と、その気候に適応した暮らしがあります、
今回は、高山気候と乾燥気候と呼ばれる2つの気候帯の特徴と暮らしについて解説していきます。
あすなろには、毎日たくさんのお悩みやご質問が寄せられます。
この記事は地理の教科書に基づいて中学生のつまずきやすい単元の解説を行っています。
文部科学省 学習指導要領「生きる力」
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乾燥帯
5大陸全てに分布があり、空気中の水分が少ないことにより様々な気候的特徴をもつ地域を乾燥帯といいます。主に中央アジア~北アフリカにかけて、オーストラリア大陸の大部分、南北アメリカ大陸の西海岸側に存在しています。
乾燥帯の特徴
降水量が極めて少なく、昼夜の寒暖差が大きい
乾燥帯では、降水量が低く、年間の降水量が200mm以下のところが大半となっています。
また、日中の気温は夏では50度を越える場所もあるなど、非常に高くなりますが、冬の夜は-20度など大きく冷え込むところが多いです。
植生は存在できない(オアシスを除く)
雨が極端に少ない地域では、植生が存在できないため、広い範囲で砂漠が存在します。しかしながら、オアシスと呼ばれる地下や井戸から水を得ることが出来る地域が幾つか存在しており、そのような場所ではナツメヤシやサボテンなどの水分が少なくても生息が可能な植生があったり、農業ができる場所もあります。
また、砂漠の末端にはステップと呼ばれる草原地帯があり、そこでは森林はないものの、背丈の低い草が生えている。
ステップでの暮らし:モンゴルの遊牧民
モンゴルでは、年間300mm程度の雨が降り、草原地帯を形成しているステップがあります。そこで伝統的に遊牧をして暮らしている人たちがいます。
遊牧民とは、季節ごとに様々な家畜を引き連れて、草の生えている部分を転々とする遊牧をして暮らす人々のことです。
住居・衣服
移動しながら生活するため、日本のような木造やコンクリートを用いた建物を立てるわけにはいきません。
従って、遊牧民はゲルと呼ばれる折り畳み式の大きなテントで暮らします。
ゲルは木を骨組みに、家畜の毛を用いてテント地を作っています。
家畜・食事
遊牧で引き連れる家畜は、馬やラクダ、ヤギになります。夏の間はこれらを食用にして食べ、冬は家畜の肉を干して、保存をしたもの食べています。
高山気候
高山気候は、乾燥帯の中で、北半球だけでなく南半球まであらゆる地域の山脈周辺に位置している気候帯となります。
標高が2000m以上の地域となっているため、周辺の気候帯に比べて気温が低く、年中日本でいう春に近い気温となる場所が多いです。
高山気候の特徴
気温・気圧が低く、降水量が少ない
標高が高い地域では、周辺の地域に比べて気温が低くなります(100m高くなるごとに、0.65度下がる)。
また、標高が高いということは、より大気に近い場所であるということなので、周辺の標高が低い地域よりも気圧が低くなり、空気の濃度が下がります。空気の濃度が低くなると、大気に含まれる酸素の量も減るので、平地から高山地帯へ行くと、「高山病」と呼ばれる酸素欠乏症に襲われてしまう人もいます。
降水量は、平地の温暖地域に比べると低く、標高が高い地域になるほど低くなっていきます。その理由は気圧が低くなるほど、大気中に含まれる水分量が減るからです。
植生は高度によって変化する
高山気候では、地域によって異なるが、全く森林が形成されないところから、3000mを超えても森林が存在する地域と分かれています。標高が高い地域では、寒帯にみられるようなツンドラが現れるところがありますが、それらは高山ツンドラと呼ばれます。
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