こんにちは!あすなろSTAFFの外川です。
今日は皆さんの身近なもので簡単な実験をしてみたいと思います。
使うものはコレです!!
どこにでもある(?)10円です。
早速ですが10円玉が何で出来ているかは分かりますか?
答えは「銅」です。オリンピックのメダルの色と同じなので覚えやすいですね。
では早速見ていきましょう。
=もくじ=
10円玉はなぜ汚れるの?
財布に入れっぱなしの10円玉や、古い時代に発行された10円玉は新しいものに比べて光沢(ツヤ)がなくて、どこかくすんでいますよね。
一体これはどうして汚れてしまうのでしょうか?
銅は空気に触れると変化する
中学校の理科で勉強しますが、金属は「酸化」と呼ばれる反応を起こします。
これは(主に)空気中の酸素と結びついて違う物質になってしまうことです。
「銅」が「酸化」すると「酸化銅」、 「鉄」が「酸化」すると「酸化鉄」になります。
金属が酸化されると表面にサビのようなものがつきます。
これが10円玉の汚れの正体なのです!
つまり悪さをしているのは「酸素」だと分かりましたね。
けれど酸素がない場所で保管なんて出来ません。そもそも人間が生きるために酸素が必要ですからね。
それではこの汚れを取る為には一体どうしたらよいのでしょうか・・・?
酸化と逆の反応をさせよう
これも中学校の理科で勉強します。「酸化」には逆の反応があります。
つまり「酸化銅」から「酸素」を取って「銅」にする反応です。
これを「還元」と呼びます。
ここまでで、なんとなく10円玉をきれいにする方法が見えてきましたね。
答えは「酸化銅」を「還元」して「銅」に戻せばよいのです。
それでは早速実験してみましょう!!
身近なモノで試してみよう!
さて、一体どれが「還元」反応を起こすのか調べるために身近なものを使ってきれいになるのか実験してみましょう。
1.台所用洗剤
2.ハミガキ粉
3.醤油
4.ケチャップ
5.マヨネーズ
皆さんも考えてみてくださいね!
実験1.台所用洗剤
う~ん。あんまり変わりませんね。
やはり洗剤が落とすのは「油」のみですね。
実験2.ハミガキ粉
これもあまり変わりませんでした。
ハミガキ粉自体に化学反応は起きませんからね。
実験3.醤油
少しきれいになりました!
意外ですが、サビが落ちてますね。
実験4.ケチャップ
これもうまくいきました!
それもそのはず、ケチャップは実は醤油の仲間なんです。
実験5.マヨネーズ
大成功です!
色が違うのが一目瞭然ですね。
一体なぜだろう?
さっきの実験から醤油・ケチャップ・マヨネーズが効果があったことが分かりましたね。
これらに共通することは一体なんでしょうか?
・・・正解は「酢」と「食塩」が入っていることです。
純粋に「酢」と「食塩」で実験した10円玉の輝きをご覧ください!
少し、詳しいお話をしますね。
「還元」反応が起きるためには「酸性」の条件の下でないと行えません。
そのために「酢」が必要になります。他にも「レモン汁」でも大丈夫です。
その次に金属と結びついた酸素を落とすために、落としたい金属よりもサビやすい(「酸化」しやすい)金属が必要です。
それが食塩、正式名称:塩化ナトリウムの中の「ナトリウム」です。
よく耳にする、「ナトリウム」や「カルシウム」は実は金属なんです。
そして、サビる程度ではなく、空気中に金属のまま置いておくと自然発火します。それくらい「酸素」と強く結びつくので他の金属の酸素を奪い取ってくれるんですね。
さて、今回は身近なもので理科の勉強になりましたね。
こんな感じで理科に大事なのは「なんでだろう」という疑問と「やってみよう」という行動が大事です。
今やっている勉強が実際に体験できるので是非皆さんも色々試してみてくださいね!!