仮定法は高校の英語で学習する文法です。日本語では「もし~だったらなあ」という意味の文で、文法の問題や長文の中で出てくることがよくあります。時制や助動詞など、文の形が決まっているので、しっかりと身につけるようにしましょう。
仮定法は大きく分けると「仮定法過去」と「仮定法過去完了」の2つに分けられます。仮定法の文はifを使った文で表されるので、2つの文をつなげた形の文で表されます。
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この記事は英語の教科書に基づいて高校生のつまずきやすい単元の解説を行っています。
文部科学省 学習指導要領「生きる力」
仮定法過去
仮定法過去は仮定法の中で一番基本となるところで、「現在のことについて、現実と違う仮定をした文」で表されます。仮定法過去の文は、
If + 文A, 文B.
という構成になっていて、「もしも文Aなら、文Bするのに」という意味の英文です。
仮定法過去の文の特徴には、
①英文の最初にifがつく
②文Aの動詞は過去形
③文Bの動詞には助動詞would、could、mightなどがつく
というものがあります。
次に仮定法過去の例文を見てみましょう。
例
If I had enough money, I would buy the computer.
(もしお金が十分にあれば、そのコンピュータを買ったのに)
この例文を仮定法を使わずに表すと、
I can’t buy the computer because I don’t have enough money.
(私は十分なお金を持っていないのでそのコンピュータは買えません。)
という英文になります。2つの文は同じ意味ですが、仮定法は現実とは違うことが書いてあるので複雑に見えますよね。しかし仮定法の存在を知らないと和訳できない問題が出てくるので、しっかりと身につけたいですね。
仮定法過去完了
仮定法過去が現在のことをいうのに対して、仮定法過去完了は「過去のことについて、現実とは違う仮定をした文」で表されます。仮定法過去完了の文章は仮定法過去同じように、
If + 文A, 文B.
という構成になっていて、「もしも文Aだったら、文Bしたのに」という意味の英文です。
仮定法過去完了の文章の特徴には、
①英文の最初にifがつく
②文Aの動詞はhad + 過去形分詞
③文Bの動詞には助動詞would、could、mightなどがつき、その後に have + 過去分詞
というものがあります。なので仮定法過去との違いは仮定法過去で過去形になっていたところは過去完了形になっているというところです。例文としては、
例
If I had had enough money then, I would have bought the computer.
(もしお金を十分に持っていたなら、そのコンピュータを買えたのに)
というようになります。なので仮定法過去と仮定法過去完了の見分け方は、動詞が過去形か過去完了形かを見れば見分けることができます。
例題
次の英文を仮定法を用いた文に書き換えなさい。
①As I don’t have a ticket, I can’t enter the stadium.
②He didn’t get up early, so he was late for school.
解答
①
If I had a ticket, I could enter the stadium.
②
If he had got up early, he wouldn’t have been late for school.
まとめ
今回は英語の文法の中でも複雑な仮定法の基本について解説しました。
仮定法過去
現在のことについて、現実と違う仮定をした文
If + S + 過去形 + ~, S’ + 助動詞の過去形 + 動詞の原形 ~.
仮定法過去完了
過去のことについて、現実と違う仮定をした文
If + S + had + 過去分詞 + ~, S’ + 助動詞の過去形 + have + 過去分詞 ~.