英語には能動態の文と受動態の文があります。今回紹介する受動態の文とは受け身の文のことです。受動態が苦手な人もいると思いますが、いくつかのパターンがあり、慣れてしまえば簡単です。
あすなろには、毎日たくさんのお悩みやご質問が寄せられます。
この記事は英語の教科書に基づいて高校生のつまずきやすい単元の解説を行っています。
文部科学省 学習指導要領「生きる力」
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受動態の基本
英語には能動態の文と受動態の文があり、能動態は「SはVする」という意味の文であるのに対し、受動態は「SはVされる」という意味の文です。
受動態の文の基本的な形は、
主語 + be動詞 + 過去分詞
です。動詞の過去分詞には、動詞の最後にedをつけるものと不規則に変化するものがあります。単語ごとに違うので確認しましょう。
能動態の文と受動態の文はどのように違うか例文を比べてみましょう。
例
能動態
He opened the door.
(彼はそのドアを開けた。)
受動態
The door was opened by him.
(そのドアは彼によって開けられた。)
受動態の文で 主語 + be動詞 + 過去分詞 以外によく出てくるのが by + 名詞 です。「by + 名詞」で「~によって」という意味になります。
受動態の時制
受動態では動詞の部分が「be動詞+過去分詞」になります。そして受動態の時制が変わったときはbe動詞が変化します。例えば、過去形になったときは「be動詞の過去形 + 過去分詞」、進行形になったときは「be動詞 + being + 過去分詞」、完了形になったときは「have / has + been + 過去分詞」というようになります。必ず「be動詞+過去分詞」が含まれていて、時制によって変化するのはbe動詞です.
受動態の否定文
受動態の否定文ではnotをbe動詞の後に入れます。
主語 + be動詞 + not + 過去分詞
ただし、完了形や助動詞を使うときは助動詞やhave、hasにnotが付きます。これは通常の完了形や助動詞を使う場合の否定文と同じ形です。
受動態の疑問文
受動態の疑問文の語順は、
(疑問詞)+ be動詞 + 主語 + 過去分詞 ~
というようになります。疑問詞を使った疑問文は文のはじめに疑問詞をつけます。
受動態の文を使うパターン
英文によっては受動態使うべきであるときがあります。受動態を使う代表的なパターンがあるので紹介していきたいと思います。
行為をした人が明確ではない場合
大昔に建てられた建物などは誰が建てたかわからず、不特定多数の人がしている行為は行為を行なっている人が明確ではありません。このような場合には受動態を使う場合があります。
話題の主役が決まっている場合
例えば、物語は基本的に主語が主人公になります。主人公は何かをすることもあり、されることもあります。このとき主語を変えないために受動態が必要になってきます。
主語が長すぎる場合
英語には主語を短くすっきりさせて頭でっかちにならないようにするという暗黙のルールがあります。そのため、主語が長くなってしまう場合には、受動態に変えて主語を入れ替えることによって主語を短くすることがあります。
話に一般性を持たせるテクニック
「~といわれている」、「~されている」というような受動態の文にすると行為者が明確でなくなるので、話に一般性があるように表現できます。日本語でも「一般的に~いわれている」と言うように英語でも受動態を使います。
例題
次の文がほぼ同じ意味になるように( )に適切な語を入れなさい。
①My mother made me clean my room.
= I ( ) ( ) to clean my room by my mother.
解答
①
was / made
まとめ
今回は「受動態」について解説しました。
・受動態の文は「SがVされる」という意味
・基本は「be動詞 + 過去分詞」
・時制などで変化するのはbe動詞