【中3数学】平方完成を用いた2次方程式のやり方(解き方)について解説します!

こんにちは、家庭教師あすなろスタッフのカワイです。

今回は、二次方程式の解く手法の一つである平方完成を用いた解法について解説していきます!

この方法では、今までの数学で出てこなかった式変形のテクニックが出てきますが、解き方自体は慣れてしまえば容易く出来るようになりますから、「どうしてそうするのか?」という疑問が解決できるように伝えていきますね。

それでは、今回も頑張っていきましょう!


あすなろには、毎日たくさんのお悩みやご質問が寄せられます。

この記事は数学の教科書の採択を参考に中学校3年生のつまずきやすい単元の解説を行っています。

参照元:文部科学省 学習指導要領「生きる力」

平方完成とは?

まず、平方完成とはなんでしょう?

簡単に説明すると、

\(x^{2}+〇x-□=0\)

\((x+△)^{2}-■=0\)

という形に変形することをいいます。

\(x\)の項を\((x+△)^{2}\)の一つだけとなる形に変形して、式全体に平方根をとることで、\(x\)の値が導出できます。

この方法は、2次方程式の解の公式を導出する時にも必要になる、重要なテクニックになります。

そんなことを言われてもよく分からないと思うので、

早速具体的に数字を入れて考えていきます。

具体的な値から解いていく

\(x^{2}+4x=0\)

という式を平方完成を介して解くことで考えていきましょう。

\((x+〇)^{2}\)という形にもっていく際に、

〇に何が入るのか考えなくてはいけません。

〇のままでは数学的ではないので、ここでは\(a\)として、\((x+a)^{2}\)を展開することによって、逆向きに考えていきます。

\((x+a)^{2}\)

を展開すると、

\((x+a)^{2}=x^{2}+2ax+a^{2}\)

となります。最初の式の形に合わせる為に\(a^{2}\)を左辺へ移項します。(両辺をそれぞれ\(a^{2}\)で引きます)

すると、この形は \((x+a)^{2}-a^{2}=x^{2}+2ax\)

となります。

さて、この右辺を見ると、\(x\)の項の係数は\(2a\)となっていますが、

\(x^{2}+2ax\)の部分が\(x^{2}+4x\)と対応しているので、

\(2a=4\)より\(a=2\)

となります。

従って、
\((x+a)^{2}-a^{2}=x^{2}+2ax\) に\(a=2\)を代入すると、

\(x^{2}+4x=(x+2)^{2}-4=0\)

となり、上の式を書き換えることが出来ました。

\(-4\)というのは、平方完成の時に調整役として出てくる値です。

平方完成をすると、必ず数字だけの項が出てくるので、忘れないように引いてあげましょう。)

さて、途中に出てきた

\(x^{2}+2ax=(x+a)^{2}-a^{2}\)

の式ですが、これが平方完成の本質的な部分になります!

どうしてこのような式変形をするの?

解いている途中ですが、何故このような式変形をするのかを、ここで説明しましょう。

この式変形をする理由は、\(x\)を式から無くしたいからです。

どういうことかというと、2次方程式は平方根を取ることで\(x\)を解ける形にできますが、

平方根を取るということは、元々\(■^{2}\)のものは■となり、元々■のものは\(\sqrt{■}\)となります。

見た目から感じるかもしれませんが、解いている途中で\(sqrt{x}\)たるものが出てきたら非常に面倒です。2次方程式のうち、平方根を取ってそのような形になってしまうのは\(x\)の項です。

従って、\(x\)を式中に無いような形に変形すれば、それを解決することが出来るということなのです!

(\(x^{2}\)は平方根をとると\(x\)となり\(\sqrt{}\)が出てこないので、残しておいて大丈夫です!)

平方完成した式を解く

さて、平方根を取ることによって、

\(x^{2}+4x=0\)

の式は、

\((x+2)^{2}-4=0\)

とする事が出来ましたが、

\(-4\)を右辺に移項して(両辺を\(+4\)して)平方根を取ると、

\((x+2)^{2}=4\)

\(x+2=±2\)

となり、\(\sqrt{x}\)となる形を避けて、\(x\)を非常に簡単に解ける形にもっていく事ができます。

これを解くと、

\(x=±2-2\)

より、

\(x=0,-4\)

となります。

実際に平方完成をするときは?

説明ベースでは長々と計算の意味から説明しましたが、実際に解くときは下のようにすれば、平方完成を楽々することが出来ます。

x^2-6x+7を平方完成するとどうなるのか示した図

上の例は\(x^{2}-6x+7\)のときですが、他の2次方程式の場合でも同様に実行することが出来ます!

まとめ

  • 平方完成とは →  \(x\)を式中から無くすための式変形テクニックのこと
  • なぜするの? →  \(x\)があると、式全体に平方根をとったときに\(\sqrt{}\)となってしまうから
  • 実際の平方完成ではどうするの?
    • (\(x\)の係数)\(×\frac{1}{2}\)が\((x-〇)^{2}\)の〇
    • \(〇^{2}\)の値を調整として加える

やってみよう

次の二次方程式を、平方完成をすることによって解いてみよう

  1. \(x^{2}-4x+3\)
  2. \(x^{2}+8x+7\)

こたえ(解説)

  1. \(x^2-4x+3\)なので、\(-4\)を\(×\frac{1}{2}\)した値は\(-2\)、その値を2乗した値は\(4\)なので、
    \(x^2-4x+3=(x-2)^{2}-4+3=0\)
    数の項を移項すると
    \((x-2)^{2}=1\)
    平方根を取ると
    \(x-2=±1\)
    移項すると
    \(x=±1+2\)
    \(x=1,3\)
    従って、\(x=1,3\)
  2. \(x^{2}+8x+7\)なので、\(+8\)を\(×\frac{1}{2}\)した値は\(+4\)、その値を2乗した値は\(16\)なので、
    \(x^{2}+8x+7=(x+4)^{2}-16+7=0\)
    数の項を移項すると
    \((x+4)^{2}=9\)
    平方根を取ると
    \(x+4=±3\)
    移項すると
    \(x=±3-4\)
    \(x=-1,-7\)
    従って、\(x=-1,-7\)

最後までご覧いただきありがとうございました。

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