中学のときから前置詞には触れてきていると思いますが、意味がたくさんあって覚えきれない、という人が多いのではないでしょうか。どの前置詞も意味を調べてみると、意味がたくさん出てくると思います。前置詞の意味を全部丸暗記しようとするとかなり大変なので前置詞は「こんな感じ」といったイメージで覚えるようにしてみてはどうでしょうか。
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この記事は英語の教科書に基づいて高校生のつまずきやすい単元の解説を行っています。
文部科学省 学習指導要領「生きる力」
=もくじ=
前置詞のイメージ
今回は9個の前置詞「at」「on」「in」「to」「for」「from」「of」「with」「by」について解説していきたいと思います。
前置詞「at」
atは「点」のイメージの前置詞です。「地図上での1点」や、「時間軸上での1点」など、atはある1点を指すときに使う前置詞です。
前置詞「on」
onは「接触」のイメージの前置詞です。机の上に物があるときや、曜日のような幅のある時間など、onはある範囲の中のどこかにあるときに使う前置詞です。
前置詞「in」
inは「内部」のイメージの前置詞です。inは比較的イメージしやすい前置詞だと思います。何らかの内部に物が入っているときや、月のような期間の内部など、inは空間や期間の内部を指すときに使う前置詞です。
前置詞「to」
toは「到達点」のイメージの前置詞です。すでに到達した終点を指すときに使う前置詞で、formと一緒に使って「~から~へ」と使うことも多いです。
前置詞「for」
forは「目標」のイメージの前置詞です。まだ到達していない目標を指すときに使う前置詞で、方向を表すときや手紙などの送り先などに使われます。
前置詞「from」
fromは「出発点」のイメージの前置詞です。「~から」のように起点を指すときに使う前置詞で、時間と場所のどちらでも「~から」を英語にしたときはほとんどfromです。
前置詞「of」
ofは「まとまり」のイメージの前置詞です。ofをイメージするときは「A of B」を考えましょう。「A of B」ではAがBの一部分であるという意味になるのでofはBというまとまりを表すときに使います。また、「a cup of coffee」(一杯のコーヒー)のように「Aの量のB」という意味になる場合もあります。この場合も「コーヒーの一杯分」と考えれば、AがBの一部分であるという意味になります。
前置詞「with」
withは「一緒」のイメージの前置詞です。「友達と一緒に行動する」などのように「一緒に」と実際に訳すようなときに使う前置詞です。このほかに、使う道具を表すときにもwithを使います。「~(行為)を ~(道具)と一緒に行う。」という意味から使う道具を表すことができます。また、withには、「付帯状況」のwithという重要な用法があり、「~した状態で」という意味になります。
前置詞「by」
byは「近接」のイメージの前置詞です。場所を表すときは「~のそばに」という意味のときに使う前置詞です。このほかにも手段などを表すときにもbyが使われ、「~によって」というように考えると分かりやすいです。
例題
次の( )に適当な前置詞を入れて英文を完成させなさい。
①He comes ( ) China.
②I was born ( ) five ( ) August 10.
③Kate is a girl ( ) long hair.
④They go to school ( ) bus.
解答
①
He comes ( from ) China.
②
I was born ( at ) five ( on ) August 10.
③
Kate is a girl ( with ) long hair.
④
They go to school ( by ) bus.
まとめ
知っての通り前置詞には1つの語に複数の意味があります。そのため前置詞を使いこなすには意味ではなくイメージで覚え、さらにそれぞれの前置詞の使い分けができなければいけません。今回紹介したそれぞれの前置詞のイメージのほかにも、近い意味の前置詞はどのような違いがあるのかもしっかりと押さえるようにしましょう。