関係代名詞も関係副詞も「関係詞」に含まれ、両方とも「名詞の説明をする文(SV)」をその名詞につなげるはたらきをします。同じようなはたらきをするので関係代名詞か関係副詞か分かりづらいと思います。使い方や特徴などの違いからしっかりと理解するようにしましょう。
あすなろには、毎日たくさんのお悩みやご質問が寄せられます。
この記事は英語の教科書に基づいて高校生のつまずきやすい単元の解説を行っています。
文部科学省 学習指導要領「生きる力」
関係代名詞と関係副詞の違い
上でも書いたように、関係代名詞も関係副詞も「関係詞」に含まれ、両方とも「名詞の説明をする文」をその名詞につなげるはたらきをします。どちらの関係詞を使うかは「先行詞(説明する対象)」と「関係詞の後の文での名詞の役割」で決まります。
・関係代名詞
接続詞 + 代名詞 のはたらき
・関係副詞
接続詞 + 副詞 のはたらき
関係代名詞と関係副詞の区別
では、「This is the park」という文のthe parkを「I used to visit」という文で説明するようにつなげた文と、the parkを「I used to go」という文で説明するようにつなげた文を考えてみましょう。
「I used to visit」を使う場合は、
This is the park which I used to visit.
「I used to go」を使う場合は、
This is the park where I used to go.
というようになります。visitは他動詞なので動詞の後に直接目的語を取り、goは自動詞なので動詞の後に直接目的語は取らず、to~という副詞句が動詞の後にきます。なので、visitを使った文では目的語(名詞)だけが欠けているのに対して、goを使った文ではto ~という副詞句が欠けています。
このように目的語(名詞)だけが欠けている文で名詞を説明する場合は関係代名詞を使い、副詞句が欠けている場合は関係副詞を使います。
なので、名詞を説明するために後につける文が
・名詞の欠けている不完全文 → 関係代名詞
・名詞の欠けていない完全文 → 関係副詞
というように見分けることができます。
つまり、
S1 + V1 + ~ + 名詞 + 関係詞 + S2 + V2
というような構成になっているとしたら、V2が自動詞か他動詞かで関係代名詞か関係副詞かを見分けることができます。
・他動詞 → 関係代名詞
・自動詞 → 関係副詞
関係代名詞と関係副詞の種類
関係代名詞
関係代名詞は先行詞と、先行詞が関係代名詞の後の文で主格か所有格か目的格かで変わってきます。
・先行詞が「人」
先行詞が関係代名詞の後の文で主格の場合はwho、所有格の場合はwhose、目的格の場合はwhomを使います。
・先行詞が「人以外」
先行詞が関係代名詞の後の文で主格の場合はwhich、所有格の場合はwhose、目的格の場合はwhichを使います。
関係副詞
関係副詞は先行詞が何かによって変わります。
・先行詞が「時」
先行詞が「時」の場合はwhenを使います。
・先行詞が「理由」
先行詞が「理由」の場合はwhyを使います。
・先行詞が「場所」
先行詞が「場所」の場合はwhereを使います。
・「方法、様子」を表す
先行詞をつけず、「方法、様子」を表すときはhowを使います。
例題
次の日本語に合うように( )内に適切な英語を入れなさい。
①彼女には有名なミュージシャンである息子がいます。
She has a son ( ) is a famous musician.
②私は彼が欠席した理由を知りません。
I don’t know ( ) he was absent.
③屋根の黒いお寺が見えますか。
Can you see the temple ( ) roof is black?
解答
①
who
先行詞が人で主格なのでwho
②
why
whyの前にthe reasonが省略されています。
③
whose
所有格なのでwhose
まとめ
今回は関係代名詞と関係副詞の違いについて紹介しました。
・関係代名詞
接続詞 + 代名詞 のはたらき
後に続く文が名詞の欠けている不完全文
・関係副詞
接続詞 + 副詞 のはたらき
後に続く文が名詞の欠けていない完全文
関係代名詞と関係副詞のどちらを使うかは後に続く文によって決まります。