【中2数学】いろいろな連立方程式を解き方を解説します!(加減法・代入法の解説あり)

こんにちは、あすなろスタッフのカワイです。

今回は連立方程式を用いた様々な問題の解き方を解説していきたいと思います。

連立方程式を解く際に用いられる「加減法」や「代入法」について不安がある方でも、先に復習を挟んでから様々な新しい問題の解説を行いますので、よろしければ最後まで読み進めてみて下さい!

では、今回も頑張っていきましょう!


あすなろには、毎日たくさんのお悩みやご質問が寄せられます。
この記事は数学の教科書の採択を参考に中学校2年生のつまずきやすい単元の解説を行っています。

【復習】連立方程式の解き方

連立方程式とは、一般的に

\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}ax+by=c\\dx+ey=f\end{array}\right.\end{eqnarray}

といった形で表すことが多い式です。

2元1次方程式と呼ばれる「2つの変数(文字)」と「最大次数が1」の式で表されます。

連立方程式の解き方は大きく2つあります。それは、

  • 加減法
  • 代入法

です。どちらを用いても解ける問題が大半ですが、それぞれの特徴を抑えつつ、簡単に解説していきます。

加減法を用いた連立方程式の解き方

加減法とは、どちらかの文字の係数の絶対値をそろえ、左辺どうし、右辺どうしを加えたり引いたりして、その文字を消去して解く方法です。

例.\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}2x+3y=5\\3x+5y=7\end{array}\right.\end{eqnarray}

解き方の手順は、

  1. どちらかの文字の係数の絶対値を揃える。
  2. 左辺どうし、右辺どうしを加えたり引いたりして文字を消去する。
  3. 決定した変数の値を片方の式に代入し、もう一方の変数の値を決定する。

となります。

計算過程

\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}2x+3y=5\\3x+5y=7\end{array}\right.\end{eqnarray}

のうち、\(x\)の係数を揃えます。\(2\)と\(3\)の最小公倍数は\(6\)なので、上の式を3倍、下の式を2倍すると、

\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}6x+9y=15\\6x+10y=14\end{array}\right.\end{eqnarray}

となります。次に、2つの式を引き算で求めると、\(x\)が消去され、\(-y=1\)より\(y=-1\)となります。

ここで決定した\(y=-1\)を最初の上の式に代入すると、

\(2x+3×(-1)=5\)

\(2x-3=5\)

\(2x=8\)

\(x=4\)

と\(x\)の値が求められます。従って、この連立方程式の解は、

\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}x=4\\y=-1\end{array}\right.\end{eqnarray}

となります。

この計算方法では、式同士の引き算さえ間違えなければ、すんなり解くことができるでしょう。

もう少し詳しい解説が欲しい方はこちら→【中2数学】連立方程式の解き方の1つ「加減法」ってなんだろう?解き方を解説します!

代入法を用いた連立方程式の解き方

代入法とは、一方の式を他方の式に代入することによって文字を消去して解く方法です。

例.\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}x+3y=4\\x=2y+9\end{array}\right.\end{eqnarray}

解き方の手順は

  1. 片方の式を変数△=〇の式にする。
  2. もう一方の式の変数△の部分に〇を代入する。
  3. 決定した変数の値を片方の式に代入し、もう一方の変数の値を決定する。

となります。

計算過程

\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}x+3y=4\\x=2y+9\end{array}\right.\end{eqnarray}

の下の式は既に「\(変数x=〇\)」の形になっているので、これを上の式に代入すると

\(2y+9+3y=4\)

\(5y=-5\)

\(y=-1\)

となり、\(y\)の解が求められます。これを最初の下の式に代入すると、

\(x=2×(-1)+9\)

\(x=-2+9=7\)

となります。

この計算方法では、もとから「\(変数x=〇\)」となっている連立方程式であれば、とても楽に解くことが出来ます。

根本の「片方の文字を消去する」という考え方は加減法、代入法ともに同じなので、この2つをうまく使い分けることで、連立方程式をより楽に解くことが出来ると思います。

もう少し詳しい解説が欲しい方はこちら→ 【中2数学】連立方程式の代入法ってなに?いつどのように使うのか、解説します!

式に分数や小数が含まれる連立方程式の解き方

【復習】で登場した式はすべて整数による式でしたが、これが分数や小数であっても、連立方程式を解くことが出来ます。

例.\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}\frac{1}{4}x-\frac{1}{6}y=\frac{1}{3}\\0.5x+0.2y=1.2\end{array}\right.\end{eqnarray}

分数や小数が含まれる連立方程式の場合は、まず分数と小数を消すことが必要です。上の式と下の式の係数の関係は一旦考えずに、それぞれの式の分数・小数部分を整数にすることを考えていきます。

上の式についてみてみると、各項の係数は「\(\frac{1}{4}\)」「\(-\frac{1}{6}\)」「\(\frac{1}{3}\)」なので、この分数がすべて整数となるような数を右辺・左辺両方に掛けます。

この場合、\(4\)と\(6\)と\(3\)の最小公倍数である\(12\)を掛けることで、すべての分数を整数とすることが出来ます。

\(12\)を\(\frac{1}{4}x-\frac{1}{6}y=\frac{1}{3}\)に掛けると、

\(3x-2y=4\)

となります。

一方で、下の式の場合は、すべて小数第一位までの値となっているので、\(10\)倍すればすべて整数にすることができますね。

\(0.5x+0.2y=1.2\)を\(10\)倍すると、

\(5x+2y=12\)

となります。

整数・小数が消えれば、後は普通の連立方程式として解けます。加減法・代入法のどちらでも解けますが、今回は加減法で解いていきましょう。

\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}3x-2y=4\\5x+2y=12\end{array}\right.\end{eqnarray}

\(y\)の係数の絶対値が同じなので、この式同士を足し合わせることで、\(x\)の解を導出できます。

上の式\(+\)下の式をすると、

\(8x=16\)

\(x=2\)

となります。この\(x=2\)をどちらかの式に代入すると、\(y=1\)が導出されます。

従って、この連立方程式の解は、

\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}x=2\\y=1\end{array}\right.\end{eqnarray}

です。

式にかっこが含まれる連立方程式の解き方

かっこ()が付いている式を含む連立方程式も解くことが出来ます。

一言で言うと、かっこを解いてあげれば連立方程式を解くことが出来ます。

例.\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}x+3y=7\\2(x+2y-1)-y=3\end{array}\right.\end{eqnarray}

まず、\(2(x+2y-1)-y=3\)を綺麗な形に戻していきましょう。かっこを解くと、

\(2x+4y-2-y=3\)

となり、それぞれまとめると、

\(2x+3y=5\)

となります。

この形になれば、あとは連立方程式を解くだけです。これを代入法で解いていきましょう。

\(x+3y=7\)を\(x\)の関数の形に直すと、

\(x=-3y+7\)

となります。\(3y\)を左辺から右辺へ移項しただけです。

さて、これを先程変形した\(2x+3y=5\)に代入すると、

\(2(-3y+7)+3y=5\)

\(-6y+14+3y=5\)

\(-3y=-9\)

\(y=3\)

となります。最後に、この\(y=3\)を\(x=…\)の式に代入すると、

\(x=-3×3+7=-2\)

となります。従って、この連立方程式の解は、

\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}x=-2\\y=3\end{array}\right.\end{eqnarray}

となります。

【頻出】連立方程式の係数が分からない問題の解き方

連立方程式の単元では、連立方程式を求める問題もありますが、が分かっていて、元の連立方程式の式を求める、という問題もよく出されます。そのような問題でも対応できるようになるために、ここで紹介・解説しますね。

例.\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}ax+by=2\\bx+ay=8\end{array}\right.\end{eqnarray}の解が\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}x=4\\y=-2\end{array}\right.\end{eqnarray}のときの\(a\)と\(b\)の値を求めよう。

この問題では、\(x=4\),\(y=-2\)という解がすでに分かっています。しかし、連立方程式の係数は\(a\)と\(b\)となっていて、分からない状態です。

また、よく見てみると、連立方程式を構成している式の\(x\)と\(y\)の係数が、上と下で入れ替わっています。この係数を求める、というのがこの問題です。

この問題を解く方針は複雑ではなくて、

  1. 分かっている解2つを式に代入する。
  2. 分からない係数\(a\),\(b\)を変数として、連立方程式を解く。

とすれば、係数の値にありつけます。やることは結局「連立方程式を解く」です。

早速、解を代入してみます。するとこの連立方程式は、

\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}4a-2b=2\\4b-2a=8\end{array}\right.\end{eqnarray}

となります。これは連立方程式と変わりませんから、同じように解いていきます。\(a\)と\(b\)の位置を入れ替えると、

\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}4a-2b=2\\-2a+4b=8\end{array}\right.\end{eqnarray}

となります。下の式を2倍にして、両方の式を足し合わせると、\(a\)は消去されて、

\(6b=18\)

となり、

\(b=3\)

となります。ひとつの係数が出てきました。これを次にどちらかの式に代入すると、

\(4a-6=2\)

となり、もう一つの係数は

\(a=2\)

と決定されます。

このような連立方程式の係数を導出する問題はよく出てくるので、こんな問題もあるんだ…と気に留めておくと良いでしょう!

やってみよう!

1.次の連立方程式を解いてみよう。

  1. \begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}3x+4y=2\\2x+5y=-1\end{array}\right.\end{eqnarray}
  2. \begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}2x+3y=5\\x=2y-1\end{array}\right.\end{eqnarray}
  3. \begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}x+2(-2x+y)=4\\2x-y=-5\end{array}\right.\end{eqnarray}
  4. \begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}\frac{1}{6}x+\frac{1}{3}y=\frac{1}{2}\\0.4x+0.5y=0.6\end{array}\right.\end{eqnarray}

2.次の問題を解いてみよう。

\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}ax+by=-2\\bx+ay=2\end{array}\right.\end{eqnarray}の解が\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}x=-1\\y=1\end{array}\right.\end{eqnarray}のときの\(a\)と\(b\)の値を求め、元の連立方程式を記してみよう。

答え

1.次の連立方程式を解いてみよう。

  1. \begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}x=2\\y=-1\end{array}\right.\end{eqnarray}
  2. \begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}x=1\\y=1\end{array}\right.\end{eqnarray}
  3. \begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}x=-6\\y=-7\end{array}\right.\end{eqnarray}
  4. \begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}x=-1\\y=2\end{array}\right.\end{eqnarray}

2.次の問題を解いてみよう。

\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}a=3\\b=1\end{array}\right.\end{eqnarray}

\begin{eqnarray}\left\{\begin{array}{l}3x+y=-2\\x+3y=2\end{array}\right.\end{eqnarray}


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