約数と倍数(整数の性質)|高校数学のつまずきやすい単元を徹底解説!

数学が苦手なお子さんの数は中学、高校とも学年が上がっていくごとに増えていきますよね。特に中学から高校に上がって高校1年生から分からなくなってしまう人が多いです。今回は高校1年生の数学の中でも約数と倍数について書いていきたいと思います。「約数と倍数」のような整数の性質は数字を扱う場面で使う可能性があるのでしっかりと押さえておきたいですよね。


あすなろには、毎日たくさんのお悩みやご質問が寄せられます。
この記事は数学の教科書に基づいて高校生のつまずきやすい単元の解説を行っています。

文部科学省 学習指導要領「生きる力」

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/index.htm

約数と倍数

2つの整数a、bがある整数kを使って、
a=bk
と表せるとき、bはaの約数であるといい、aはbの倍数であるといいます。

最小公倍数と最大公約数

2つ以上の整数で、共通の倍数を公倍数といい0以外の公倍数の中で最小の自然数を最小公倍数といいます。また、2つ以上の整数について、共通の約数のことを公約数といい、公約数の中で最大の自然数を最大公約数といいます。

素因数分解

素因数分解とは、自然数を素数の掛け算で表現することです。自然数とは正の整数で、0は含まれません。素数とは自身と1以外の約数を持たない数のことで、1は含まれません。素因数分解のやり方としては素因数分解したい数を素数で割ることを繰り返すだけです。例として60を素因数分解してみましょう。
①60を素数である2で割ると30
➁30を素数である2で割ると15
③15を素数である3で割ると5
④5は素数なのでこれ以上素数で割ることはできません
よって、60を素因数分解すると、
\(60=2^2⋅3⋅5\)
となります。

よくある例題

約数と倍数についての例題をいくつか紹介していきます。

例題 (倍数の利用)

a、bが整数だとすると、a+b、bが3の倍数ならば、aは3の倍数であることを証明せよ。

解答

a+b、bが3の倍数であるので、整数k、lを使って、
\(a+b=3k,b=3l\)
と表せる。よって、
\(a=(a+b)-b=3k-3l=3(k-l)\)
ここでk、lは整数であるのでk-lも整数である。
よって、aも3の倍数である。

例題 (約数の利用)

xy+4x+y=5を満たす整数x, yの組をすべて求めよ。

解答

与えられた式から、
\(xy+4x+y=5\)
\((y+4)x+(y+4)-4=5\)
\((y+4)x+(y+4)=9\)
\((y+4)(x+1)=9\)
y+4、x+1は整数であるので、\((x+1 , y+4)=(1, 9), (-1, -9), (3, 3), (-3, -3), (9. 1), (-9, -1)\) となる。
よって、求めるx, yの組は、
\((x,y)=(0,5),(-2,-13),(2,-1),(-4,-7),(8,-3),(-10,-5)\)

例題 (素因数分解)

\(\sqrt{\frac{20n}{3}}\)が自然数となるような最小の自然数nを求めよ。

解答

20を素因数分解すると
\(20=2^2×5\)
よって
\(\frac{20n}{3}=\frac{(2^2×5×n)}{3}\)
この素因数の指数がすべて偶数になればよいので、\(n=3×5\)とすれば指数がすべて偶数となる。
\(\frac{20n}{3}=\frac{(2^2×5×3×5)}{3}=2^2×5^2\)
よって、求める自然数nは15

例題 (最小公倍数・最大公約数)

次の数の最大公約数、最小公倍数を求めよ。
①28, 42 ②12, 15, 18

解答

①与えられた2数を素因数分解すると
\(28=2^2×7\)
\(42=2×3×7\)
よって、最大公約数は\(2×7=14\)、最小公倍数は\(2^2×3×7=84\)

②与えられた3数を素因数分解すると
\(12=2^2×3\)
\(15=3×5\)
\(18=2×3^2\)
よって、最大公約数は\(3\)、最小公倍数は\(2^2×3^2×5=180\)

約数・倍数攻略法

この整数の性質という単元で出てくる問題は、整数という小学校から触れている「数」という身近なものについての問題で、問題文もそんなに難しいように見えません。しかし、実際に問題を解こうとすると手が止まってしまう人が多いです。今回書いた「約数と倍数」についての問題では、素因数分解や因数分解を使うことが多いです。また、問題文から何かしらの数を文字でおき、式を立てることもあります。特に証明問題の時は自分で式を立てなければならないことが多いです。まずは問題文から式でどのようなに表すことができれば問題が解けるかを考えましょう。そしてその式をたどり着けるように問題を解き進めていくように心がけましょう。要するにゴールだけ最初に決めておくということです。ゴールが分かっていないと手が止まったまま解答が進みません。証明問題以外では素因数分解か因数分解のどちらかを使うことが多いのでどちらかを使うことを疑いましょう。

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