【中学数学】式と方程式ってどう違うの?2つの違いについて解説します!

こんにちは、家庭教師のあすなろスタッフのカワイです。

今回は、中学数学でつまづきやすいポイントである「式と方程式の違い」について解説します!

これを一通り読んでもらったら、一目で”式”なのか”方程式”なのか分かるようになると思います。


あすなろには、毎日たくさんのお悩みやご質問が寄せられます。 この記事は数学の教科書の採択を参考に中学生のつまずきやすい単元の解説を行っています。
参照元:文部科学省 学習指導要領「生きる力」

そもそも、式と方程式って違うの?

はてなを浮かべる女の子(いらすとや)

このような疑問を持つ人がいると思いますが、式と方程式は違います。

問題として解く際に求められる答えが全く違うので、気を付けなければいけないポイントになるんです。

(英語で”式”は”Formula”、”方程式”は”Equation”という様に、単語としても明確な違いがあります。)

この違いについてあまり分からないと感じる方は多いと思うので、式、方程式のそれぞれについての定義や具体例を挙げていきたいと思います!

式とは?

式とは、数量や事柄の関係を表したもの、という定義があります。

式の答える際のゴールは、等式を書くことです。

すなわち、表されたものに対して、どんな場合でも等しくなるような式を、=を挟んだもう片側に書けばいいのです。

回りくどい言い方になってしまいましたが、言葉でかくほど難しいことではありません!例えば、

\(1+1\)

は、単純であれど、立派な式と言えましょう。この右側に、\(1+1\)と等しくなる値を書けばいいので、

\(1+1=2\)

とすればOKです。答えを書いたこの形も式といえます。

 

また、次のようなものも式です。

\(3x+5x\)

最初の式とは違い、\(x\)という文字が入っていますが、それは気にしてはいけません。

\(3x+5x\)と等しくなる値を書けばいいので、

\(3x+5x=8x\)

となります。

この\(x\)を解いて、\(x\)の解を出す必要、はありません。そもそもこれ以上計算を進めることも出来ません。\(x\)にどんな値を入れても式は成り立ちますような値を右に示していますからね。

さて、ここでもう気付いた人もいるかと思いますが、方程式の場合は、何を入れても成り立つというわけにはいきません。

方程式とは?

方程式とは、ある変数に特定の値が入ると成り立つ等式のことです。

等式とは、

(左辺)=(右辺)

となる式のことです。

方程式を一言でわかりやすく説明すると、

等式の形で表されているけれども、その中の変数がある値のときしか成り立たないもの

ということになります。

従って、方程式の問題というのは、等式にするために「\(x\)」などの変数に入る値を見つけることがゴールです。

例えば、

\(x-1=1\)

は方程式になります。なぜなら、この式は\(x\)がある特定の値でないと成り立たないからです。

例えば、適当に\(x\)に\(100\)を入れると、

\(99=1\)

となりますが、上の式は左辺と右辺が等しくないので間違っています。

ただ、成り立つ\(x\)の値も存在するので、この式が成り立つ\(x\)を求めなければいけません。

 

実際にこれを解いていくと、

\(x-1=1\)

\(x=\)の形にしたいので、両辺に\(+1\)をします。

\(x-1+1=1+1\)

\(x=2\)

となり、この方程式の解は\(x=2\)です。

計算中の”移項”は、等式の意味である(左辺)=(右辺)を利用することでできています。

式の場合は元々等式ではないので、式ではやってはいけません。

式と方程式の違いとは?

勉強する男の子(いらすとや)

式と方程式について掘り下げて解説してきました。

ここまでの話をまとめていくと、数学の問題として出てくる「式」と「方程式」の違いとは、

  • 計算のゴール

の2点です。

形としては、の場合は、項の羅列になっていて、等式の形にはなっておらず(計算問題の場合)、「\(〇+△\)」で止まっています。

一方、方程式の場合は、等式の形「\(〇+△=□\)」になっています。

従って、問題を見た時の形で、式なのか方程式なのか判断することが出来ます!

次に、計算のゴールですが、

式の問題の場合は、等式を作る事がゴールになります。なので、そこに\(x\)や\(y\)などの文字が入っていても、それを一つの数字と考えて、どんな数字が入っても正しくなるような式をもう片側に書けばいいのです。

方程式の場合は、等式を成り立たせる条件を見つけることがゴールになります。なので、元々等式の形になっていて、等式を崩さずに、\(x\)や\(y\)などに入るべき解を見つけることが答えとなります。

これに付け足して説明すると、

方程式の場合は等式なので、左辺と右辺が等しくなっていれば何をしてもいいですが、

式の場合は、元の式の形を変えてはいけません。

例えば、\(\frac{x}{4}+\frac{x}{3}\)という問題があった時に、これを\(×12\)して、

\(3x+4x=7x\)

としてはいけないということです。正しい答えは、

\(\frac{7}{12}x\)です。

まとめ

今回は、式と方程式の違いについて解説してきました。

学校の授業で説明を一度聞いて、すぐに理解できる人はあまりいないかと思いますが、今回の話を読んだうえで、少しでも「式と方程式の見分け方」「何をすればいいのか」が分かるようになれば幸いです。

やってみよう!

次の問題を解いてみよう。

  1. \(3+8-4\)
  2. \(2x+5x=14\)
  3. \(\frac{x}{2}+4=5\)
  4. \(\frac{y}{3}+\frac{y}{6}\)

こたえ

  1. \(3+8-4=7\)
  2. \(x=2\)
  3. \(x=2\)
  4. \(\frac{y}{3}+\frac{y}{6}=\frac{y}{2}\)

最後までご覧いただきありがとうございました。
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